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日本チャットボット協会・設立と活動概要
目次
日本チャットボット協会設立の目的
日本チャットボット協会(以下JCBA)は、日本におけるチャットボットの普及拡大を目的として設立されました。
海外ではチャットボットはすでに広く普及しています。2017年のアメリカのマーケティング調査では、アンケート回答者の半数がチャットボットの利用経験が「ある」とし、全体の10%以上が「日常的に利用している」と答えています。
今後、日本でもチャットボットの更なる普及拡大が求められてくるでしょう。
日本チャットボット協会のミッション
JCBAのミッションは、チャットボット領域および自動接客ツールやAIなど関連分野における知識と技術を有し、 企業の生産性の向上や利用者の利便性に寄与することです。
そのために企業や様々な団体へ効果的なチャットボットの導入と普及を行い、社会に利益を提供していきます。
日本チャットボット協会の役割
JCBAが果たす役割は次の3つです。
- チャットボットのビジネス環境における信頼の獲得
- チャットボットの普及と拡大
- チャットボット技術の推進
チャットボットおよび関連分野における有意な知識・技術から業界の信頼を獲得し、企業・団体へのチャットボットの普及拡大を促進させ、さらなる技術発展に努めていきます。
日本チャットボット協会が定めるチャットボットの定義
JCBAが定めるチャットボットの定義とは、「ユーザーが求める回答を自動的に テキスト、音声、画像などで応答するシステム」を意味します。
チャットボットインターフェースは、メッセンジャー型、サイネージ型、物理ロボット型など多岐にわたりますが、JCBAではインターフェイスの違いによる判別はせず、先の定義に該当するものすべてをチャットボットと認めます。
日本チャットボット協会設立によるメリット
JCBAが設立されることによって生じるメリットは次の3つです。
<メリット>
- 産学官の連携窓口
- 他協会とのアライアンス
- 公的情報の発信
最初のメリットは、同協会が産学官の連携窓口になり得ることです。これまでは代表たる協会が不在だったことで窓口が不明確でしたが、JCBAが業界の中心となることで、他の協会とのアライアンスも期待できることが2つ目のメリットです。3つ目は、同協会からの公的情報の発信により、情報の信頼性が増すことです。
産学官の連携窓口
JCBAが産学官の連携窓口となり、大学などの教育機関との情報交換や連携を通じ、チャットボットを導入。その結果、働き方の改善や、働き方改革の推進、業務効率化に役立てていくことが期待されます。
他協会とのアライアンス
他協会とのアライアンスをJCBAが行うことで、円滑な情報共有ができ、チャットボット業界全体が活性化します。さらなる技術発展にも貢献し、チャットボットそのものの品質向上にも寄与します。
公的情報の発信
JCBAからの情報は企業からの限定的な発信ではなく、平等な立場からの「公的情報」とし、世の中に対して良質かつ公正な情報を届けられます。
日本チャットボット協会の活動内容
JCBAの活動内容は以下となります。詳細については後述します。
- ガイドラインの策定
- 認定マークの運用
- 情報の発信
- 導入検討企業の支援
- 他機関との連携
- 業界のリサーチとレポート
ガイドラインの策定
導入企業やエンドユーザーが安心してチャットボットを利用できるようにするため、ガイドラインを定めます。実際の導入事例やユースケースに基づき、チャットボットの導入・運用において実務者間で発生しうるリスクを常に検討し続け、アップデートを実行します。
認定マークの運用
チャットボットに関する消費者の意識を向上させ、社会的信用を得るために、協会の認定基準を定め認定マーク制度を設けます。
基準を満たした企業には、認定研修を経たうえで認定マークを付与します。
情報の発信
チャットボットに関して、公平な立場からその有用性を発信していきます。業界のスポークスマンとしての発信を心がけ、さらに協会に加盟する企業のメディア掲載情報等も積極的にPRします。
導入検討企業の支援
チャットボットの導入を検討している企業・団体に対して、JCBAが全体の相談窓口となり、スムーズな導入を支援します。
具体的には、認定チャットボットの掲載リスト配布や、チャットボット導入について勉強するサロンの定例開催を予定しています。
他機関との連携
業界団体や教育、政府機関などと連携し、チャットボットのさらなる普及拡大・技術革新を目指します。
官公庁との意見交換や、大学をはじめとする教育機関との共同研究・開発に積極的に取り組み、さらに他業界との相互連携に努めます。
業界のリサーチとレポート
業界の最新情報や市場動向を調査し、協会に所属する会員企業に定期的に配信します。
さらに会員企業を対象とした調査を実施し、結果を提供。他機関との意見交換や研究会に関するレポートの提供も、随時行っていきます。
協会の体制
理事会の役割
JCBA理事会では、認定マークの運用、ガイドラインの策定、広報活動などについて話し合われ、協会の活動の指針を決定し、それを推進します。
<主な役割>
- 認定マークの運用
- ガイドラインの策定
- 広報活動
各会員の種別と特典
会員種別 | 入会条件 | 会員特典 |
---|---|---|
正会員 | チャットボットを開発、販売している企業様 | ・協会主催のカンファレンスへの参加、登壇 ・研究会への参加と資料の閲覧 ・信頼マークの取得と公開 ・クライアント情報の閲覧 ・導入支援リストへの優先掲載 ・協会による情報掲載 |
賛助会員 | チャットボットを導入している企業様や団体様 | ・研究会への参加と資料閲覧 ・ビジネス会員とのアライアンス支援 |
特別会員 | 行政機関や教育研究機関 | ・協会主催のカンファレンスへの参加、登壇 ・研究会の資料の閲覧 ・協会相談窓口の優先相談 ・協会主催イベントのスポンサード優先権 |
まとめ
日本の企業・団体へのチャットボットの普及拡大を目的として設立されたJCBA。これまでリーダーシップを取るべき団体が存在しなかったことで、日本におけるチャットボットの普及が限定的になっていたことは否めません。
公的機関や学術機関との連携を深め、さらに多くの企業・団体にチャットボットの利便性を知ってもらうべく、JCBAは活動を続けていきます。