投稿日:2023.8.29 / 更新日:2024.5.14

カゴ落ちとは?問題になりやすい10個の原因と検討したい11の対策

ECサイトの売上に、小さくない影響を与えている問題がカゴ落ちです。
発生率を少しでも引き下げたいと考えている方は多いでしょう。カゴ落ちは、原因に基づき対策を講じることで防げる可能性があります。

ここでは、カゴ落ちの平均的な発生率を紹介するとともに問題になりやすい10個の原因と11個の対策を解説しています。
以下の情報を参考にすれば、どのように対処すればよいかがわかるはずです。ECサイトを運営している方は確認しておきましょう。

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カゴ落ちとは

ECサイトを訪れたユーザーが、気になる商品をショッピングカートに追加したまま、購入手続きを行わずECサイトから離脱してしまうことです。カート放棄と呼ばれることもあります。例えば「ECサイトAを訪れたユーザーが、商品Bをショッピングカートに追加したものの、購入手続きの前に商品Bの相場が気になり離脱した」などがカゴ落ちに該当します。

カゴ落ちの問題点は、離脱したユーザーの購買意欲が高いと考えられることです。ショッピングカートに商品を追加した時点では、程度に差はあるものの購入するつもりだったと推測されます。ECサイトとしては、あと一押しが足りなかったと考えることもできるのです。原因はさまざまですが、ECサイトに問題がある恐れもあります。チャンスロスを防ぐため、対策を講じなければなりません。

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平均的なカゴ落ち率は?

カゴ落ち対策は、ECサイトにとって優先度の高い施策と考えられています。
過去に行われた調査で、高確率で発生していることがわかっているからです。

Baymard Instituteが発表しているデータによると、2023年7月11日時点における平均カゴ落ち率は70.19%です。[1]

つまり、ECサイトで500人のユーザーがショッピングカートに商品を追加した場合、約350人のユーザーがカゴ落ちしている計算になります。
客単価が2,000円であれば、失った売上は約700,000円です。
カゴ落ち率を10%改善できれば、約100,000円の売上増を期待できます。

ただし、具体的なカゴ落ち率はECサイトにより異なります。

カゴ落ち率の計算方法は次の通りです。

【カゴ落ち率の計算方法】

  1. ショッピングカートに商品を追加したユーザー数∸購入者数=カゴ落ちしたユーザー数
  2. カゴ落ちしたユーザー数÷ショッピングカートに商品を追加したユーザー数×100=カゴ落ち率

例えば、ショッピングカートに商品を追加したユーザー数が500人、購入者数が100人であればカゴ落ち率は次のようになります。

【カゴ落ち率】

  1. 500-100=400
  2. 400÷500×100=80%

上記ECサイトのカゴ落ち率は80%です。
平均より高いため、カゴ落ち対策が必要といえるかもしれません。

カゴ落ちが起こる原因

Baymard Instituteが行った調査によると、ユーザーが離脱する最も大きな原因は「ただ閲覧しているだけ、購入する準備ができていない(58.6%)」です。[2]

このほかにも、さまざまな原因が考えられます。カゴ落ち率を改善するため、まずは原因を把握することが重要です。

ここでは、ECサイトで問題になりやすい10個の原因を紹介します。

送料・手数料などが高い

ECサイトから離脱する理由として、想定していたよりも送料・手数料などの追加費用が高いことがあげられます。
商品ページに、送料・手数料などの記載が少ないECサイトで起こりやすい問題といえるでしょう。

ほとんどのユーザーには予算があるため、この範囲を外れると他の選択肢を探すためECサイトを離脱するケースが多くなります。

Baymard Instituteが行った調査によると「追加費用が高すぎる」は「ただ閲覧しているだけ、購入する準備ができていない」に次いで2番目に多い理由です(48%)。[3]
ちなみに、追加費用の説明がわかりにくいことも離脱の原因になりえます。

商品・サービス以外の費用には十分な注意が必要と考えられます。

合計金額が想定より高額だった

ショッピング中に、合計金額がわからないことも離脱の原因になりえます。
決済画面へ移動したときに「思っていたよりも高い」などの感情を抱きやすくなるからです。

予算をオーバーしていると、多くのユーザーは金額を調整するため商品の取捨選択を行います。
この作業を面倒と感じて離脱する方は少なくありません。

また、合計金額がわからないため、商品の追加に不安を感じる方もいるでしょう。
不安が大きくなると、決済画面へ移動して合計金額を確認することになります。

確認を繰り返すうちに、より親切なECサイトで購入したいと考えるかもしれません。
合計金額がわからないことは、ユーザーのストレスになりえます。

幅広い決済方法に対応していない

総務省が発表している「令和3年版 情報通信白書」によると、インターネットで購入する際の決済方法の中心はクレジットカード払い(79.8%)です。
ただし、他の決済方法が利用されていないわけではありません。

コンビニエンスストアでの支払いは38.8%、代金引換は26.2%、銀行・郵便局の窓口・ATMでの振込・振替は23.9%となっています。[4]

希望する決済手段を利用できない場合、決済方法を変更するのではなく他のECサイトを利用する方が多いようです。
特に、どこでも購入できる商品はこの傾向が強くなります。決済方法が少ないことも、カゴ落ちの原因になりうると考えるべきでしょう。

決済にアカウントが必要である

決済時にアカウント登録を求めると、一定数のユーザーはカゴ落ちしてしまいます。
原因はさまざまですが、主なものとして以下の3つがあげられます。

【カゴ落ちの原因】

  • ユーザー情報の入力が面倒
  • 個人情報の入力に不安を感じる
  • 継続して購入する予定がない

アカウント登録のメリットを感じていないユーザーは少なくありません。
かかる手間とメリットが釣り合っていないと「わざわざ行う必要はない」と感じる方が多くなるでしょう。

結果的に、購入を見送ったり他のECサイトで購入したりする原因になってしまいます。
ECサイトのマーケティングに利用されると感じるユーザーがいる点にも注意が必要です。

決済完了までに時間がかかる

ショッピングカートに商品を追加してから決済完了まで時間がかかる場合も、カゴ落ちのリスクは高くなります。
多くのユーザーは、手間をかけずに商品を購入したいと考えているからです。

当該ECサイトでしか購入できないなどの理由がない限り、決済完了まで何度も画面遷移を繰り返すと購入意欲を失うでしょう。

ユーザーに負担をかけやすい例として、以下の購入フローがあげられます。

【購入フローの例】

  1. ショッピングカートに商品を追加
  2. アカウントの仮登録
  3. メールを受診してアカウントの本登録
  4. お届け先住所を入力
  5. クレジットカード情報を入力
  6. 入力情報に間違いがないか確認
  7. 合計金額に間違いがないか確認
  8. 購入完了

何度も同じような手続きを繰り替えしているため、ユーザーの多くは面倒と感じるでしょう。
カゴ落ちの原因になってしまいます。

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クレジットカード情報を入力したくない

初めて利用するECサイトで、クレジットカード情報を入力したくないと感じる方もいます。

クレジットカードはインターネットで購入する際の主な決済手段であるため、カゴ落ちの原因になってしまいます。
ユーザーが不安を感じる主な理由は、情報漏洩を心配しているからといえるでしょう。

小規模なECサイトは、特に不安を抱かれやすいと考えられます。運営会社の実態をつかみにくいため、どの程度のセキュリティ対策を講じているかわかりにくいからです。
ユーザーがリスクを感じると、商品に魅力を感じていてもECサイトから離脱してしまう恐れがあります。

決済完了から発送までの期間が長い

発送まで時間がかかる場合もカゴ落ちしやすくなります。
購入した商品をできるだけ早く届けてほしいと考えるユーザーが多いからです。
多少割高になっても、すぐに発送してくれるECサイトを選ぶ方は少なくありません。

特に、緊急性の高い商品でこの傾向は強くなります。

ECサイトの運営者は、発送にかかる期間を他のECサイトと比較されていることを理解しておかなければなりません。

返品ポリシーが不明瞭である

インターネット通販の特徴は、商品を手に取って確認できないことです。
ユーザーの多くは「期待通りの商品が届くか」「不良品が届かないか」などの不安を抱いています。

したがって、返品ポリシーがわかりにくいと安心して購入できません。
万が一のときに、返品できるかわからないからです。

不安を払しょくできないと、カゴ落ちにつながる恐れがあります。
特に、初めて利用するECサイトでは、離脱の原因になりやすいでしょう。

間違った対策を実施している

間違ったカゴ落ち対策は、状況を悪化させる恐れがあります。
根本的な原因に対処していないため改善の見通しが立たないうえ、あれこれと対策を講じているうちにECサイトを改悪してしまうことがあるからです。

現状よりも使い勝手が悪くなって、利用頻度が高かったユーザーの離脱を招くことも考えられます。
原因を見極める前に、思い付きで対策を講じることは控えるべきといえます。

エラーでページが落ちてしまった

決済時にエラーでページが落ちることもカゴ落ちの原因です。
どうしても欲しい商品があるなどの場合を除いて、エラーでページが落ちるとそのまま離脱する可能性が高くなります。

ECサイトの信頼性に疑問を感じるうえ、同じ情報を入力し直すのも面倒だからです。
特別な理由がなければ、使い慣れているECサイトなどで購入し直そうと考える方が多いでしょう。

 

カゴ落ちを防ぐ対策

カゴ落ちが発生する主な原因は以上の通りです。ここからはユーザーの離脱を防ぐ11個の対策を紹介します。

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送料・手数料などを引き下げる

送料・手数料などは、ユーザーにとって負担感の大きい追加費用です。
想定よりも高いとカゴ落ちの原因になってしまいます。

基本の対策は、追加費用の見直しです。
ユーザーにとって、わかりやすい追加費用、あるいは負担感の少ない追加費用を目指します。
可能であれば、送料・手数料などの引き下げも検討したいところです。

具体的には、一定金額以上の購入で追加費用が無料になる「無料ライン」の設定が考えられます。

とはいえ、ECサイトで扱っている商品などによっては、見直しが難しいこともあるでしょう。
このようなケースでは、あらかじめ追加費用込みの料金を表示して、購入手続きへ移ったときの負担感を和らげることもできます。

ただし、競合ECサイトよりも割高に見えやすい点には注意が必要です。

決済前に合計金額を表示する

商品の合計金額がわからないと、ユーザーはストレスを感じやすくなります。
合計金額を確認するため、決済画面へ進まなければならないからです。商品の取捨選択に手間がかかってしまいます。

決済前に合計金額を表示すれば、ユーザーはストレスなく買い物を続けられます
商品ページで取捨選択を行えるからです。

具体的な対策として、ショッピングカート内の合計金額を常に表示するなどが考えられます。
税込価格の表示や送料・手数料のアナウンスを行うとさらにわかりやすくなります。
合計金額は、ユーザーにとって無視できないポイントです。

わかりやすい表示を心がけることが大切です。

決済方法を増やす

希望する決済方法が用意されていないと、一定数のユーザーは他のECサイトでの購入を検討します。慣れていない決済方法を使うことは面倒だからです。

したがって、決済方法を増やすこともカゴ落ち対策になりえます。総務省が発表している「令和3年版 情報通信白書」によると、インターネットで購入する際に利用されている主な決済方法とその割合は次の通りです。[5]

決済方法 割合
クレジットカード払い(代金引換時の利用を除く) 79.8%
コンビニエンスストアでの引き換え 38.8%
代金引換 26.2%
銀行・郵便局の窓口・ATMでの振込・振替 23.9%
通信料金・プロバイダ利用料金への上乗せによる支払い 16.9%
電子マネーによる支払い(楽天Edy、Suicaなど) 16.7%

以上を参考に決済方法を増やせば、決済方法を理由とするカゴ落ちは減らせるでしょう。
クレジットカード払いは特に割合が高いため、5大国際ブランドに対応するなど、選択肢を増やしておくことが重要です。

会員登録を簡潔にする

ユーザーがアカウント登録を面倒と感じている場合、必要最低限の情報入力にとどめるなど、登録手続きを簡素化するとカゴ落ちを防げる可能性があります。
アカウント登録のメリットを訴求することも欠かせません。

例えば、次回以降のお買い物で住所・クレジットカード情報を入力する必要がなくなる、次回以降のお買い物で利用できるクーポンを発行するなどが考えられます。

アカウント登録の必要性を見直すことも大切です。ユーザーのニーズと乖離している場合、登録なしで購入できるゲスト購入を選択肢に加えるとよいかもしれません。

ポイントは、ゲスト購入を一目で認識できるようにしておくことです。
ECサイトの都合を優先してアカウント登録だけを目立たせると、準備したゲスト購入がカゴ落ち対策として有効に機能しません。

購入までのステップを減らす

商品購入までの手続きが多いと、ユーザーは購入意欲を失ってしまう傾向があります。
手続きをまとめて画面遷移を減らすなどの対策が必要です。
ユーザー目線で購入フローを見直すとよいでしょう。

このような対策が難しい場合は、購入フローの全体像と現在地を示すガイドを用意すると、ユーザーの不安を軽減できます。
どのような手続きが必要で、どこまで進んでいるかがわかるからです。

また「ここまで手続きを進めたからあと少し頑張ろう」などのように感じてもらいやすくなります。

配送方法を増やす

商品到着まで時間がかかると、カゴ落ちのリスクは高まります。
発送に時間がかかっている場合は発送フローの見直しが必要です。

自社内で対応が難しいケースは、外注を検討するとよいかもしれません。

配送方法の選択肢を増やすことも対策になりえます。
具体的には、配送期間を短縮できるお届け方法を追加するとカゴ落ちを防ぎやすくなります。
併せて、受け取り方法も選択できるようにするとユーザーの利便性を高められます。

配送会社の都合でお届けが遅れている場合は、依頼する事業者の見直しが必要です。
カゴ落ちの主な原因になっているのであれば、配送料金だけでなく配送スピードも考慮して事業者を選ぶ必要があります。

返品ポリシーを明確化する

返品ポリシーがあいまいだと、ユーザーを不安にさせてしまいます。
不良品が届いたときなどに「返品できないのでは」などと感じさせてしまうからです。

目立つ箇所に返品ポリシーを明示しておく必要があります。

返品に関するFAQを用意して、返品できるケース、できないケースを明らかにしておくとユーザーの理解を助けられます。
多少の手間がかかっても、ユーザーが不安を抱かず購入できる状態にしておくことが重要です。
特に、高額な商品は、購入前のユーザーを不安にさせる傾向があります。

商品の品質などに自信があっても、返品ポリシーは明示しておきましょう。

システムの安定性や表示スピードを改善する

決済時のエラーは、ユーザーの購入意欲を奪ってしまいます。頻繁に発生する場合は、原因の見極めと対策が必要です。
具体的な対策はケースで異なりますが、エラーの監視、サーバーの強化などが考えられるでしょう。
ECサイトの表示スピードにも注意しなければなりません。

表示スピードの遅いECサイトは、エラーの有無にかかわらずユーザーから敬遠される傾向があります。
表示に時間がかかる場合は、ECサイトの軽量化を図る、システムを見直すなどの対策を行わなければなりません。

以上の対策でUXが改善すれば、離脱を防ぎやすくなるはずです。

分析ツールでカゴ落ちの原因を把握する

カゴ落ちの原因がわからないまま対策を講じても根本的な解決にはつながりません。

それどころか、ECサイトを改悪してしまう恐れもあります。
対策を講じる前に、分析ツールなどを使って問題が生じている場所、問題が生じている理由などを見極めることが重要です。
これらが明らかになれば、効果的な対策を検討しやすくなります。

例えば、アカウント登録時に離脱が多いのであれば、その必要性や入力フォームを見直すなどの対策が考えられます。
分析ツールの中には、無料で利用できるものもあります。

予算を確保できない場合は、無料のものから試してみるとよいでしょう。

リマインドやフォローメールを活用する

ショッピングカートに商品を入れたまま離脱したユーザーのすべてが、購入意欲を失っているわけではありません。
本格的な検討を進めたいと考えている方や何かしらの理由で離脱してそのまま購入を忘れている方などもいます。

このようなユーザーに、カゴに入ったままの商品があることを伝えられると購入につながる可能性があります。
カゴ落ちが発生したときは、買い忘れを伝えるフォローメールを送信するとよいでしょう。

お知らせと併せて、クーポンを発行するなどすると購買意欲をさらに高められるかもしれません。
同様に、ショッピングカートに商品を追加したまま離脱しようとしたユーザーに、ポップアップでリマインドを表示することも有効です。

フォローメールのひとつ前の対策として、検討してみてはいかがでしょうか。

サイトの信頼性を高める

ECサイトの信頼性が低いと、ユーザーは「クレジットカード情報を入力したくない」「個人情報を入力したくない」などと感じてしまいます。
これらの情報が、漏洩したり悪用されたりする恐れがあるからです。

安心してお買い物ができるように、ECサイトの信頼性を高めることが重要です。

具体的には、取り組んでいるセキュリティ対策を明示する、FAQを用意してユーザーの疑問を解消する、お客様の声を掲載するなどが考えられます。

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カゴ落ちを防いでECサイトの売上アップ

ECサイトで問題になりがちなカゴ落ちの原因と対策を解説しました。過去に行われた調査によると、カゴ落ちの発生率は平均70%程度です。
発生率を抑えられると、売上をアップできるでしょう。

ユーザーが離脱する主な原因は、追加費用が高い、アカウント登録が面倒などと考えられています。送料無料ラインを導入する、アカウント登録を簡素化するなどで離脱を防げる可能性があります。この記事を参考に、対策を講じてみてはいかがでしょうか。

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[1][2][3]出典:Baymard Institute「49 Cart Abandonment Rate Statistics 2023」
[4][5]出典:総務省「令和3年版 情報通信白書」