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マーケティング基礎
投稿日:2019.11.5 / 更新日:2024.2.5
リターゲティング広告とは?仕組みや費用対効果とメリット・デメリット
ターゲットユーザーにピンポイントにアプローチでき、高い広告効果が見込める手法である「リターゲティング広告」。近年では一般にも広く普及し、広告主である企業側も熱視線を注いでいます。
では実際にリターゲティング広告を運用するには、どのような手段を用いればよいのでしょうか?
リターゲティング広告とは何か、効果的な使い方やメリット・デメリット等について、詳しく解説します。
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目次
リターゲティング広告とは
リターゲティング広告とは、広告主のWebサイトを訪問したことがあるユーザーの行動を追跡し、そのユーザーに再度の訪問を促す手法のことです。
ユーザーが他のサイトを閲覧している時に広告を表示させ、広告主のサイトに再び誘導することがその一例。もともと広告主に潜在的な興味を抱いているユーザーは再訪問する確率が高く、効果的な広告手法といえるでしょう。
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リターゲティング広告の仕組み
リターゲティング広告は、ブラウザのCookie(以下クッキー)の機能を活用しています。
クッキーとは、ユーザーがWebサイトにアクセスした時に、閲覧デバイス内に記録される小さなファイルのこと。クッキーの生成によって、過去に閲覧したサイトのデータを一時的に保存しておくことができるのです。
リターゲティング広告を運用するには、まずリターゲティング用のタグを自社サイトの特定のページに挿入することが必要です。そのタグが設置されたページにユーザーが訪れると、クッキーが生成されます。クッキーの情報を元にユーザーを追跡することで、リターゲティングが可能になる仕組みです。
リターゲティング広告のメリット
リターゲティング広告のメリットは、主に以下の2つです。
- 高いCVRが見込める
- アシストコンバージョンに貢献する
また、リターゲティング広告が最大の効果を発揮するサービス・商品の代表例は以下になります。
- 意思決定に時間がかかるBtoB商材
- 購入を決めるまで時間がかかる高額商材
- 内容がデリケートで、深く比較検討する必要がある商材
CVRが高い
リターゲティング広告の最大の魅力は、高いCVRが見込めることです。
従来のテレビCMなどに代表されるようなディスプレイ広告の目的は“認知”であり、幅広い層に広く商材を知らしめることで、まずは商材を知ってもらえれば良しとしていました。
一方、リターゲティング広告では、すでに商材認知は完了しているユーザーに向けてピンポイントでアプローチできるため、おのずとCVにつながりやすいことは明らかです。
もともと商材に興味・関心があり、購入に向けて比較検討しているユーザーの背中を押すのが、リターゲティング広告の役目なのです。
アシストコンバージョンに貢献する
リターゲティング広告のもうひとつのメリットは、過去にサイトに訪れた“見込み客”に何度でもアプローチできることです。
Webサイトを訪れたユーザーの多くは、CVに至らないまま離脱してしまうものです。興味関心はあるものの、初見でCVに至るとは限りません。
そうしたユーザーの再訪問を促すべく、繰り返し広告を表示させることでアシストコンバージョンに貢献し、CVRの向上が見込めるようになります。
こうした特性から、リターゲティング広告は「意思決定までに時間かかるBtoB商材」「購入しようかどうか悩んでしまう高額な商材」「ユーザーにとってデリケートな内容のため、じっくり比較検討してから購入したい商材」などに向いた広告手法と考えられます。
リターゲティング広告のデメリット
一方、リターゲティング広告にはデメリットも存在します。Webサイトを閲覧している時に、同じ広告が何度も表示されてうんざりした経験は誰しも覚えがあるはずです。
ストーキングを思わせるような過度なつきまといは、ユーザーに嫌悪感を抱かせること、企業イメージを損なわせる危険性もはらんでいます。
そうならないためにも、リターゲティング広告を運用する場合はフリークエンシーキャップの設定を忘れずに行ってください。
フリークエンシーキャップとは、広告の表示頻度を調整する機能のことで、一人のユーザーに対して同じ広告を一日に何度見せるかなど、細かく設定ができます。
ただし表示回数が少なすぎると広告の効果が下がることが予想され、フリークエンシーキャップの設定回数は商材によって最適値は異なります。運用の際には十分な検討が必要です。
リターゲティング広告の費用対効果
リターゲティング広告の広告料金形態には、クリック課金型とインプレッション(表示)課金型の二種類があります。
クリック課金とは、ユーザーがその広告をクリックした回数に応じて料金を算出するものです。
一方、インプレッション課金は、一定期間内に広告を何回表示させたか、その表示回数に応じて料金が決まります。
おおよその料金の目安ですが、クリック課金型の場合は1クリックにつき10~500円程度と、商材やサービスによって大きく幅が見られます。インプレッション課金型の場合は表示回数1000回を1単位として算出されることが多く、表示1回につき1円から自由に設定できます。
リターゲティング広告の費用対効果は配信条件に左右されるため、コストパフォーマンスを一概に言い切ることは難しいものがありますが、広告費に対して高い効果が期待できる一例は以下のようなケースです。
- 一度、商品を購入したユーザーをターゲットとする場合
- 何度もサイトを訪れているユーザーをターゲットとする場合
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リターゲティング広告の種類
リターゲティング広告には、配信方法によってさまざまな種類があります。ここではGoogle広告を例に挙げ、下記の5種類を紹介します。
- リマーケティング
- カスタマーマッチ
- 類似ユーザーターゲティング
- インタレストカテゴリマッチ
- デモグラフィックターゲティング
リマーケティング
リマーケティングとは、サイトを訪れた経験のあるユーザーに対して、条件を指定して配信する手法です。
例えば、サイト内の特定のURLを指定し、そのページを閲覧したユーザーだけに広告を表示させることができるほか、ページごとにバナーを出し分けることなども可能です。
カスタマーマッチ
カスタマーマッチとは、顧客のメーリングリストを広告主がAdWordsにアップロードし、Googleアカウントのメールアドレスと紐づけることで、特定のユーザー(既存顧客)に向けた広告を配信できる仕組みです。
類似ユーザーターゲティング
類似ユーザーターゲティングとは、自社サイトへ訪問したユーザーや既存顧客と、Web上の行動に類似性が見られるユーザーに広告を配信する手法です。
前述の通り「カスタマーマッチ」が既存顧客向けのターゲティングなのに対し、こちらは“既存顧客と似た行動を取る新規顧客”が対象となり、ターゲットの幅が大きく広がります。
インタレストカテゴリマッチ
インタレストカテゴリマッチとは、Googleによりカテゴライズされた“ユーザーの興味”からセグメントして広告を配信する手法です。
サイトの訪問履歴からユーザーの興味を探り、狙いたいターゲット層に向けて広告を表示することができます。
デモグラフィックターゲティング
デモグラフィックターゲティングとは、性別、年齢、地域を指定して広告を配信する仕組みで、上記4種類の全てのターゲティングと組み合わせて利用できます。
リターゲティングとリマーケティングの違い
リターゲティングと非常に似ている言葉であるリマーケティング、両者の違いはどこにあるのでしょうか。
実はこの2つの意味はほぼ同じで、どちらもユーザーのWeb閲覧履歴に応じた内容の広告を表示する「追従型広告」のことを指します。
広告を運用する会社には違いがあり、リターゲティングは「yahooリスティング」で、リマーゲティングは「googleアドワーズ」で運用される追従型広告になります。
リターゲティング広告の運用方法
リターゲティング広告の運用方法は配信する媒体によって異なりますが、どの媒体でも共通するのは、以下のステップです。
- リターゲティングタグの取得・設置
- リターゲティングリストの作成
- 配信・効果検証
リターゲティングタグの取得・設置
リターゲティング広告の運用を開始するには、以下の2つの計測タグが必要になります。
- リターゲティング(リマーケティング)タグ
- コンバージョンタグ
リターゲティングタグとは、一度サイトを訪れたユーザーに再度広告配信をするために必要なタグです。
コンバージョン(CV)タグとは、ユーザーが来店予約や資料請求、商品購入などの最終行動に至ったことを示す、“コンバージョン数”を計測するために用いられるタグです。
次に、媒体ごとの計測タグの取得方法について解説します。
Google広告
リターゲティングタグ:Google広告ページにログインし、リマーケティング用の「グローバルサイトタグ」と「イベントスニペット」を取得し、GTM(Googleタグマネージャー)上でサイト全体に設置します。
コンバージョンタグ:Google 広告リニューアル版で、ウェブサイトのコンバージョントラッキングを設定する際に取得できます。GTM上で、新しいコンバージョンリンカータグを追加する方法もあります。
詳しい手順については、下記のGoogle広告のヘルプページを参照してください。
■Google広告ヘルプ
https://support.google.com/google-ads/answer/2476688?hl=ja
Yahooプロモーション広告
リターゲティングタグ:広告管理ツールの「YDN」タブをクリック、手順に従って「サイトリターゲティング用タグ」を作成し、サイト内の全ページの終了タグ</body>の直前に貼り付けます。
コンバージョンタグ:広告管理ツールの「スポンサードサーチ」タブをクリック、「ツール」配下のプルダウンから「コンバージョン測定タグ」を選択しタグを作成します。生成したタグは、計測したいウェブページの<body>と</body>の間に設置します。
詳しい手順については、下記のYahooプロモーション広告のヘルプページを参照してください。
■Yahoo!プロモーション広告ヘルプ(サイトリターゲティングの基本的な仕組みと設定の流れ)
https://support-marketing.yahoo.co.jp/promotionalads/top?lan=ja
Facebook広告
Facebook広告でリターゲティングを行う場合は、カスタムオーディエンスという配信方法を使用します。
リターゲティングタグ:リターゲティングタグに当たる「Facebookピクセル」を生成し、対象となるサイトのヘッダーコード内(<head>タグと</head>タグの間)に貼り付けます。
コンバージョンタグ:コンバージョン測定には「イベントコード」を取得し、ソースコードに設置します。
リターゲティングリストの作成
リターゲティング広告のリスト作成方法は、配信媒体によって異なります。媒体ごとのリターゲティングリストの作成方法について解説します。
Google広告
サイト内にリターゲティングタグを設置すれば、リターゲティングリストを作成する準備は完了です。
Google広告の「共有ライブラリ」から「オーディエンスマネージャ」→「オーディエンスリスト」と進み、プラスボタンで「ウェブサイトを訪れたユーザー」を選択し、ウェブサイト訪問者リストを追加します。
詳しい手順については、下記のGoogle広告のヘルプページを参照してください。
■Google広告ヘルプ(リマーケティング リストについて)
https://support.google.com/google-ads/answer/2472738?hl=ja
Yahooプロモーション広告
Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(以下、YDN)では、広告主が独自で作成したユーザーのリスト(カスタムリスト)をYDNに連携することで、リスト掲載者を対象とした広告の配信が可能になります。
連携されたカスタムリストのデータは、YDN側であらかじめ作成しておいた「ターゲットリスト(カスタム)」に格納され、ターゲティング対象として設定できます。
詳しい手順については、下記のYahooプロモーション広告のヘルプページを参照してください。
■Yahoo!プロモーション広告ヘルプ(サイトリターゲティングの基本的な仕組みと設定の流れ)
https://support-marketing.yahoo.co.jp/promotionalads/top?lan=ja
Facebook広告
広告マネージャページにてカスタマーリストである「カスタムオーディエンス」を作成し、広告ページ内で対象オーディエンスに指定することで、対象者に向けた出稿をすることができます。
詳しい手順については、下記のFacebook広告のヘルプページを参照してください。
■Facebook広告ヘルプセンター
https://www.facebook.com/business/help/170456843145568
CVRの向上施策としてのチャットボットの活用
リターゲティング広告は、高CVRが期待できる画期的広告手法です。さらに、流入してきたユーザーの背中を押し購買意欲を高めCVまで促すチャットボットと併せて運用すれば、さらなる効果が見込めるでしょう。
qualvaは、サービスの特色あるいはユーザー属性に合わせて会話のシナリオを設定でき、局面に応じてスムーズにゴールへと導いてくれる、CVR向上に特化したチャットボットです。
また、リード顧客(見込み客)の行動データを蓄積し、サイトアクセスのたびに求めている情報を適切に提供することで、リード顧客からリピーターへと発展させる機能も備えています。
貴社サイトのCVR向上のツールをお探しでしたら、ぜひチャットボットqualvaの導入をご検討ください。
関連記事:チャットボット導入のメリットとデメリットとは?導入をおすすめする企業の条件
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まとめ
リターゲティング広告は、過去のサイト訪問履歴からユーザーの興味・関心を読み解き、適切な広告を表示させることにより、CVR向上に大いに貢献してくれます。
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