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マーケティング基礎
投稿日:2019.8.21 / 更新日:2024.2.5
RPAとは? ツールの仕組みや自動化のメリット・導入事例を解説
近年、多くの企業に導入され、働き方改革の一環としても注目を集めるRPA。この記事では、RPAとはどのようなものなのか、仕組みや活用領域、導入メリットについて、実際の事例を交えて紹介していきます。
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目次
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは?
RPAとは、「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略称です。企業内における定型作業を、学習機能を持ったロボットが代行することによる、業務自動化の総称を指します。
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業務を自動化・効率化
業務の自動化ツールにはエクセル(Excel)のマクロなどもありますが、それらの多くは特定のソフトウェア内に限定される機能です。RPAではソフトウェアの垣根を超えて、コンピューター上で行われる一連の動作を自動化させることができます。例えば、データの取り込みから、計算、そして登録から請求書の発行、メール送信までをまとめて任せることができるのです。通信業界や生命保険業界など、ルーティーンワークが多い企業を中心に導入が急速に進んでいます。
RPAには3段階ある
RPAを広義に定義すると、3つの段階に分類できます。
1.RPA
事前にプログラムされた手順に則って、自動化作業を行います。人の手によるケアレスミスを減らせる一方で、プログラムで定められた作業しかできないため、拡張性は低くなっています。
2.EPA
「Enhanced Process Automation」と呼ばれ、データを解析する能力を有します。データのカテゴリ分けやビッグデータの傾向分析などが可能となり、RPAと比較すると業務対応範囲が拡大しています。
3.CA
「Cognitive Automation」と呼ばれ、EPAよりさらに知能が向上しています。与えられたデータを過去のデータから分析して自動対応、さらにオペレーターへの引き継ぎなど、複数の選択肢から自分で考えることができます。
AIとの違い
AI(Artificial Intelligence)とは、データを独自に分析し、その結果を出す機能を有しており、上記で紹介した先にEPAやCAに該当する領域です。
一方、RPAは単純作業の自動化を担うため、AIと比較して導入・管理が容易である傾向で、導入コストも比較的安価で済むことが一般的です。
RPAツールの仕組み
RPAツールの仕組みの要点は以下の通りです。
- デスクワークを効率化・自動化する仕組みである
- 指示をまとめたシナリオの作成が必要
- シナリオに基づいてRPAは作業を行う
- シナリオ作成にはプログラミングの知識は不要であることが多い
- 業務を把握している担当者が簡単にシナリオを作成できるので自動化しやすい
単純作業を自動化して従業員の負担を減らし、作業効率を向上させるRPA。その仕組みの中核には、覚えさせたい業務や指示内容をまとめた、「シナリオ」と呼ばれる設定があります。シナリオを作成すれば、その通りにRPAは動作できるようになるのです。
思うように機能しない場合は見直しが必要となりますが、シナリオ作成・修正は、必ずしもプログラミングの知識が求められるものではありません。業務を把握している担当者自身による設定・運用例も多く見られます。
RPAの具体的な仕事内容・活用領域
RPAが自動化できる主な仕事内容として、次のようなものが考えられます。
財務・経理業務
請求書情報のデータ化、発注データとの照合、さらに支払処理などの業務を自動化できます。
メール業務
定期報告や承認通知などをテンプレート化して、自動的に送信できます。
人事業務
社員の住所や扶養情報等の登録が変更されると、関連するシステムをまとめて更新できます。
営業活動
注文書の入力業務や発注業務などを自動化できます。
カスタマーサポート
カスタマーセンターにおける問い合わせの回答を自動対応とするシステムを構築できます。
データ集積・分析
ビッグデータなどの大量のデータを効率よく収集し、分析できます。
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RPAを導入するメリット
RPAを導入することでどのようなメリットが得られるのか、具体的に紹介していきます。
労働力の強化
RPAの導入メリットのひとつに、労働力の強化があります。ルーティーンワークなどの単純作業をRPAに任せることによって、これまでその業務にかかわっていた人材を他の業務に回すことが可能となるのです。新規ビジネス開拓や主要ビジネスの強化など、人の発想力が求められる業務により注力できるようになるでしょう。
人的ミスの防止
RPAロボットは、指示された業務に対し、正確に素早く処理できます。ルーティーンワークを人が行うと、案件数が増えるにしたがって人的ミスが増えていくことは否めませんが、RPAは決められたルールの下で確実に業務を行えるため、業務の品質向上にもつながります。
コスト削減
RPAはロボットなので、365日24時間、休まず稼働できるというメリットがあります。スタッフの残業や休日出勤などを減らせるため、労働環境の改善のほか、人件費削減も実現できます。
人材不足の解消
人材不足も解消されます。RPAで自動化される作業は単純なものとはいえ、意外に工数がかかるものです。その部分をRPAで補うことで工数を削減し、必要な人材を重要な業務に従事させることが可能になります。
RPAを導入するデメリット・注意点
RPAの導入にはさまざまなメリットがある反面、導入にあたってはいくつかの注意点もあります。
誤処理に気づけず業務が進行しない・停止するリスク
設定したシナリオ通りに正確に動作するRPAですが、指示内容そのものの正誤を判断することはできません。指示内容に誤りがあっても、作業はそのまま自動的に続けられてしまいます。作業内容に誤りがあるままでは業務が適切に進行しないばかりか、修正に余計な工数が発生してしまいます。RPAの運用時には必ずテストを行い、内容に誤りがないか確認しましょう。
また、RPAのシステムにバグや障害が起きると、作業が停止するリスクもあります。サーバーに負荷がかかりシステムがダウンした場合は、作業が完了したデータそのものを失うことも考えられます。
正しく動作していれば問題ありませんが、RPAには誤動作や停止のリスクがあることを理解しておきましょう。
外部からの不正アクセス
RPAをネットワーク上のサーバーにインストールして活用する場合、情報漏洩のリスクがつきまといます。外部からの不正アクセスは、絶対に起こりえないと言い切れるものではありません。運用にあたっては、万全のセキュリティ対策が求められます。
システム運用の属人化・ブラックボックス化
特定の社員に集中していた業務を自動化できるRPAは、業務の属人化を解消するメリットがあります。一方、RPAの運用を一部の担当者に任せっきりにしていると、それが新たな「属人的業務」になってしまうことが考えられます。RPA運用業務がブラックボックス化しないよう、担当者のナレッジを広く共有するマネジメントが必要です。
このように、PRA導入のデメリットもいくつか考えられますが、基本的には人を採用することのデメリットと似ているものがほとんどです。運用する側がこれらの問題が起こり得ることを意識していれば、防げるでしょう。
RPAの導入事例
RPAの実際の導入事例から、導入の効果やポイントを確認していきましょう。
入金消し込み作業を自動化により削減
課題:
とある企業では、顧客から毎日100件以上の入金が発生していました。企業が管理している売掛金データと入金データの照合のために、これまでは従業員が1件ずつ手作業で消し込みを行っていました。
しかし、毎日100件以上となるとデータ量も膨大となり、会計システムに落とし込む際のミスも発生してしまいます。ミスが見つかった場合は、再度チェックを繰り返し、修正作業を行わなければなりません。担当者の労働負担は無視できないものとなっていました。
対象業務:
入金消し込み作業の自動化
RPAによるソリューション:
RPAを導入し、入金消し込み作業の自動化を図りました。インターネットバンキングから入金に関するCSVデータを取得し、そのファイルをRPAに読み込ませ、必要な情報を追加させてファイル作成を代行させます。さらに、そのファイルを企業が有する会計システムに取り込むまでをRPAにより自動化させました。
RPA導入後の成果:
入金消し込み作業にかかる時間を大幅に削減させたほか、ミスがなくなり、担当者を他の業務に従事させられるようになりました。
カスタマーセンター業務の一部自動化によるコスト削減および作業効率化
課題:
ある会計システム会社の自社製品のカスタマーサポートは、顧客業務の根幹にかかわるものであるため、十分な知識の習得が必要でした。そのため、対応可能な人材が限られ業務が属人化してしまい、さらに人手不足も相まって非効率な状況が続いていました。
対象業務:
カスタマーサポートセンターへの問い合わせ業務の一部自動化
RPAによるソリューション:
電話サポート後に顧客に対してのメールアンケートの送信、および回答の集計を自動化させました。個別の報告書形式への出力や、顧客がアクセスしたFAQページの共有なども自動化させデータベース化を実現。自社製品の購入前相談があった場合には、顧客管理システムへ申し込みデータを自動登録する機能も備えました。
RPA導入後の成果:
導入により、1ヶ月あたりの作業時間を303時間削減。さらに、属人化していた業務が自動化された結果、よりきめ細かい顧客対応体制が整いました。
公募案件情報の集積、振り分け、各部門への情報提供を自動化
課題:
建設コンサルタント業界の企業では、毎日掲載される公募情報を取得し、分析および各部門への提供を行っていました。しかし年度末にもなると、1日あたり300件もの膨大な案件量になることもあるため、人の力だけで漏れなく集計することに限界を感じていました。
対象業務:
公募案件情報の集積、過去の実績からの振り分け、各部門への情報提供の自動化
RPAによるソリューション:
掲載される公募情報と広告文書ファイルを自動取得し、取得した方法を表形式にまとめるよう、RPAによる自動化を行いました。さらにAIを活用し、過去の入札結果データを学習させ、収集した情報を自社内の27の部門に分類。担当部門に自動で振り分けをするように構築しました。
RPA導入後の成果:
収集作業および分類作業の自動化によって、営業事務担当者の負担は大幅に軽減されました。さらに、入札情報の取りこぼしもなくなりました。
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まとめ
RPAの導入により、定期的に発生する単純作業をロボットに任せ、自動化が図れるようになります。作業にかかっていた工数を大幅に削減できるほか、人的ミスの削減、そして浮いた人員をよりクリエイティブな仕事に充てることができるようになり、社内の業務の大幅な効率化につながるのです。
ロボットに任せられる業務領域を手離れさせることは、働き方改革の一環としても注目されています。該当する業務がある場合は、ぜひRPAの導入を検討すべきでしょう。
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