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マーケティング基礎
投稿日:2019.11.26 / 更新日:2024.2.5
マーケティングオートメーション(MA)とは?導入するメリットや成功事例を解説
ビジネスシーンにおいて、営業行動はなくてはならないものです。従来は営業マンが足を使って顧客を回り、新規開拓やアップセルなどを行ってきました。
しかし近年、BtoB分野においてデジタル化が進み、「マーケティングオートメーション」と呼ばれる営業活動の自動化が加速しています。
マーケティングオートメーションとはどのような仕組みなのか、メリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。
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目次
マーケティングオートメーションとは
「マーケティングオートメーション(Marketing Automation)」とは、企業のマーケティング活動を自動化し、業務効率化を図る仕組みのことです。
これまで人の手で繰り返していた定型的な業務や、コストや時間を浪費する処理や大量の作業をコンピュータに任せることで、大幅な時短と業務品質の向上が期待できます。
具体的には、顧客からのメールやウェブサイトへの訪問者分析、「リードスコアリング」と呼ばれる見込み客(リード)のランク付け、見込み客に対して自社への興味をあおるプロモーションを行う「リードナーチャリングキャンペーン」(詳しくは後述)、キャンペーンの管理、レポート作成など。これらをまとめてマーケティングオートメーションと呼びます。また、そのような自動処理を行うソフトウェアそのものを指す場合もあります。
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リードジェネレーション
マーケティングオートメーションのひとつである「リードジェネレーション」とは、見込み客(リード)を獲得するための行動のことです。
リードジェネレーションがうまくできれば、ターゲットである顧客データの調査や管理に長い時間をかける必要はなくなり、その分本来の営業行為にじっくり取り組むことができます。
リードジェネレーションが成熟している企業ほど営業生産率が高いとされており、具体的な手法としては、顧客の興味・関心に合わせた配信ができるWeb広告や、個人と関連性の高いコンテンツを作って惹きつけるコンテンツマーケティング、セミナーなどのイベント開催、SNSや電話でのアプローチなどが挙げられます。
リードナーチャリング
リードジェネレーション施策の一環である「リードナーチャリング」とは、見込み客(リード)がまだ購入に至らない段階でも、定期的なコンタクトを取り続けることで、自社サービス・商品を“思い出してもらう”行動、顧客として醸成する行動のことです。
ナーチャリングという語意から“リードを育てる、育成する”と訳されますが、他社製品に流れそうな顧客の意識をこちらに向けることも目的とされます。
比較検討段階の見込み客は、移り気でいろいろな情報を手に入れます。何も手を打たなければ、自社の商品のことなどあっという間に忘れてしまうものです。
そこで有効なのがリードナーチャリングで、ホワイトペーパーなどダウンロード資料を自社サイトに用意する、適切な時期にメルマガを配信する、顧客がサイトを訪問したら通知するなど、さまざまな手法が用いられています。
関連記事:リードナーチャリングとは?マーケティングにおける見込み客の育成方法
リードクオリフィケーション
「リードクオリフィケーション」とは、マーケティングオートメーションによって集められた膨大な見込み客(リード)のデータから、自社にとって必要なものだけを抽出する技術のことです。
スマートフォン等の活用により情報収集が簡便になったユーザーは、以前よりも購入前に比較検討する時間が長期化しているとされ、リードの集客だけではもはや十分とはいえません。
そのため近年では、集客したリードを育成するまでのフローがとても重要視されています。
その“育成期間”の前に、誰をどのように育てるのかを決め、ターゲットとなるリードのみを選定して集中的にアプローチをする。
それがリードクオリフィケーションの目的であり、データの選別方法には、リードの属性(職種、年齢、性別など)や時間軸、サイト訪問数や過去の購入履歴などが挙げられます。
マーケティングオートメーションのメリット
マーケティングオートメーションのメリットには、主に以下の3つが代表例として挙げられます。
- 適切なタイミングで適切なアプローチが可能
- 営業活動にかかる業務の自動化
- Webマーケティングの強化
適切なタイミングで適切なアプローチが可能
マーケティングオートメーションの導入により、顧客に対して適切なタイミングでのアプローチが可能になります。
従来の足を使った営業では、受け取った名刺が顧客情報の最たるもので、その名刺も営業マンのデスクの奥にしまい込まれることが多くありました。
マーケティングオートメーションはこうした顧客データ管理を得意としており、苦労して集めた顧客データを死蔵させてしまうという“二重の無駄”から脱却できます。
マーケティングオートメーションによる顧客管理は単なる名刺のデータ化にとどまらず、業種や役職、ニーズの有無などに分類したリスト作成も可能。
また、顧客別にサイト上での行動などを分析し、リストの優先順位付けを行い、状況に応じた適切なアプローチを展開できます。
営業活動にかかる業務の自動化
マーケティングオートメーションにより営業活動にかかる業務を自動化することで、従来発生していた「ムリ」「ムダ」を削減し、営業マンのパフォーマンスを最大限に発揮させることができます。
これまでの営業は前述したような外回りに加え、顧客リストの整理・分析、定期的な電話連絡など、さまざまな業務を横断的に行わなければならず、膨大な時間が費やされていました。
マーケティングオートメーションを導入すれば、これらの業務をすべて自動化でき、浮いた時間で営業戦略をじっくり練るなど、他社の一歩先を行く営業活動が可能になるのです。
Webマーケティングの強化
マーケティングオートメーションを導入することで、Webマーケティング機能を強化できることも大きなメリットです。
これまでのマーケティング部門の役割は、企業ホームページの構築・運用、メールマガジンの配信、展示会等への出店などに限定され、そもそも社内にマーケティング専門部署がない場合も少なくありませんでした。
他部署の担当者が本業の傍らこれらの業務に取り組んでいるため、それぞれの業務が分断され、マーケティング全体を俯瞰で見られる場もありません。
マーケティングオートメーションで顧客情報の収集からリスト化、ニーズ分析まで一通りを自動で行えれば、入り口から出口までがスムーズに一本のラインでつながります。
さらに顧客の興味・関心に合わせてメルマガを自動配信するなど、人の手では追いつかないきめ細やかなアプローチができ、メルマガ開封率の向上、ひいては商談成立へと発展していきます。
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マーケティングオートメーションの導入事例
実際にマーケティングオートメーションツールを導入した事例も合わせて見ていきましょう。成功事例に見られる共通点は、導入前の入念なプランニングです。
「マーケティングオートメーションツールを使って何をしたいのか」が明確であることが、成功の秘訣といえるでしょう。
株式会社日立製作所(メール送付後の顧客の行動把握)
導入に至った経緯
デジタルマーケティングは活用していたものの、WebサイトはWebサイト、メールはメールと個別のチャネルで完結しており、顧客行動を一連の流れとして把握できていなかった。
導入目的
単純なメール送付のみにとどまらず、メールを受け取った後の顧客の行動を把握して商機につなげる、リードナーチャリングを実現したい。
導入後の効果
導入から半年で、①サイト訪問者の多くが家電の型番を調べていることがわかり、パーソナライズ機能を使って家電のページに誘導。高いクリック率を実現した②配信メールへの反応ごとにリード顧客リストを分類。好スコアの顧客にアプローチすることで、営業効率がアップ③営業とマーケティング部門の情報共有がスムーズになった などの成果を実感している。
コクヨ株式会社(セミナー集客率アップ)
導入に至った経緯
年間25000件以上もの引き合いがあるファニチャー関連事業において、顧客管理をはじめとする営業効率が悪い状況が続いていた。
導入目的
ブラックボックス化していた見込み客の検討フェーズを可視化して、競合他社よりも早くアプローチを仕掛けたい。セミナー来場者数や資料請求数をアップさせたい。
導入後の効果
メールで効率的に集客できるようになったため、それまで100名前後にとどまっていた大企業向けのセミナー参場者が300名へ増加。資料請求数も来場者の40%から50%へと増加。中小企業向けセミナーも、新規顧客・案件化率それぞれ10%増を実現。同じマーケティングオートメーションツールを使うことで、それぞれ別な顧客を扱う子会社間で共通認識が生まれ、連携がスムーズになった。
株式会社堀場エステック(グループ会社を横断する営業ツールの確保)
導入に至った経緯
製品を販売するだけでなく、ソリューションを求める顧客が増加。“問題を解決できる製品”を潜在的に求めている顧客ニーズに応えたい。
導入目的
4つの事業から成り立つ堀場グループは、各社ばらばらの営業体制を敷いている。全社を横断するようなツールを用いて、顧客と一貫性のあるコミュニケーションを築きたい。
導入後の効果
効率的な運用ルールとコミュニケーションプランを導入前に策定したため、各社が連携することが可能に。営業面での成功事例を共有することで、作業効率の改善と効果の波及という2つのメリットを実現させることができた。
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マーケティングオートメーション導入で失敗するケース
万能に思えるマーケティングオートメーションですが、どの企業でも必ず成功するとは限りません。マーケティングオートメーション導入において失敗するケースは、さまざまな原因をはらんでいます。
- マーケティングオートメーションで何を実現したいのか明確になっていない
- 社内のリソース・デジタルリテラシーが不足していて実行できない
- サポートが充実していないベンダーを選んでしまっている
- マーケティング部門と営業部門の連携ができていない
まず、そもそもマーケティングオートメーション導入の目的が明確になってない場合、せっかく導入しても効果を得られないことが多くなります。
「多額のコストをかけた割にメール配信にしか使っていない」「分析ツールは立派でも、肝心の顧客データがそろっていない」などでは本末転倒。自社の現状に何が足らず、どうなっていきたいのか、運用前にあらかじめ検討しておきましょう。
また、マーケティングオートメーションの運用にはやはりデジタルリテラシーが高く、新しいシステム導入に意欲的な人材や部署の存在が欠かせません。
社内のリソースが不足している場合、手厚いサポートがあるベンダーを選べばある程度カバーできますが、ベンダーの選定にもデジタル人材の審美眼が必要なため、まずは人材の確保を優先してください。
マーケティングオートメーションの効果を最大限に発揮するには、社内のマーケティング部門と営業部門の連携は必須です。連携不足の場合は、社内体制の見直しをぜひ行ってみてください。
まとめ
営業行動の自動化によって、業務効率化と顧客とのコミュニケーション改善をもたらしてくれるマーケティングオートメーション。
導入に成功するコツは、そのツールによって何ができるのかを事前に把握し、本当に必要なものだけを切り分けて選択することです。
自社の営業に無駄が多いと感じている担当者様は、マーケティングオートメーションの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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