投稿日:2024.2.22 / 更新日:2024.5.14

チャットボットの会話デザインとは|基本的な作り方と注意点

「チャットボットの会話デザインってどんなもの?」「どのように会話をデザインすればよいの?」などの疑問を抱いていませんか。全体像を理解できず困っている方は多いでしょう。会話デザインを簡単に説明すると、チャットボットの会話の流れといえます。ただし、単なる会話の流れではありません。ユーザーの体験に関わる重要な要素です。

ここでは、会話デザインの作り方や注意点、ユーザーエクスペリエンスの高め方などを解説しています。理解を深めたい方は、参考にしてください。

 

そもそもチャットボットとは

チャットボットは、テキストや音声などを用いてユーザーからの問いに自動で回答するプログラムです。その名称は、チャットとボットを組み合わせた造語です。チャットは英語で「おしゃべり」を意味する「chat」、ボット(ロボット)はタスクを自動処理するプログラムを指します。チャットボットの特徴を表した名称といえるでしょう。

性能の高まりを受けて、現在ではさまざまなサービスにチャットボットが用いられています。代表例としてあげられるのが、ECサイト、SNS、コーポレートサイト、自治体の公式サイトなどです。具体的な役割はケースで異なりますが、チャットボットの導入により以下のメリットなどを期待できます。

【メリット】

  • 問い合わせ対応業務の効率化
  • 24時間365日お問い合わせに対応できる
  • ユーザーが気軽に質問できる

今後もチャットボットの需要は高まり続けると考えられます。

チャットボット導入にまつわるメリット・デメリットは下記記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

チャットボットの会話デザインとは

会話デザインは、チャットボットを通してユーザーに提供する体験の設計です。ここでいう体験は主に会話を意味するため、会話の設計あるいは会話の流れということもできます。

会話デザインを行う主な理由は以下の2つです。

【目的】

  • ユーザーにストレスなく会話をしてもらうため
  • ユーザーを目的の情報へ速やかに案内するため

会話デザインができていないと、送料を質問したユーザーにおすすめ商品を提案するなど、的外れな対応をしてしまう恐れがあります。ユーザーによりよい体験を提供するため、不可欠なものといえるでしょう。

チャットボットの会話デザインで重要なこと

チャットボットの役割は、ユーザーが求める情報を速やかに提示することです。ユーザーの多くはこの役割を理解しているため、チャットボットに疑問や課題の解決につながる情報の提示を求めます。したがって、会話デザインでは以下のポイントを重視しなければなりません。

【重視するべきポイント】

  • ユーザーの疑問や課題を正確に把握する
  • 提示する回答の内容
  • 適切な回答を提示できないときの対応

ユーザーの期待に応えられないと、チャットボットに対する信頼が低下するだけでなく、サービスに対する信頼も低下する恐れがあります。チャットボットの対応を左右する会話デザインは丁寧に作成しなければなりません。

チャットボットの会話をデザインする方法

会話は、どのようにデザインすればよいのでしょうか。ここでは、基本的な作成の流れを紹介します。

目的を明確にする

会話をデザインするため、チャットボットの目的を明らかにします。目的により提供するべき体験は異なるためです。主な目的として、ユーザーの利便性を高める、コンバージョン率を高めるなどが考えられます。あわせて、チャットボットのキャラクターも検討しておくとよいかもしれません。

検討したい項目として、話す頻度や話し方などがあげられます。ポイントは、目的や想定されるユーザーを踏まえて検討することです。チャットボットの個性ともいえるため、これらによってもユーザーの体験は大きく変わります。キャラクターまで検討しておくと、会話をデザインしやすくなります。

ユーザーの利用ケースを想定する

ターゲットに設定しているユーザーが、チャットボットを利用するケースを考えます。ポイントは、利用するタイミングを押さえつつ、ユーザーが抱えている課題を洗い出すことです。

洗い出した課題をカテゴリ分けして表にまとめます。数が多すぎる場合は、よくあるケースから優先的にまとめるとよいでしょう。数を増やしすぎると、導入までの手間が膨大になってしまうためです。

利用ケースが思い浮かばないときは、過去の事例などを参考にするとよいかもしれません。

会話の流れを組み立てる

ここまでの内容を踏まえて、会話の流れを組み立てます。利用するタイミングに配慮しながら会話の流れを考えることが大切です。選択肢を提示する場合は「ユーザーの利用ケースを想定する」でまとめた表をもとに全体の流れを組み立てるとよいでしょう。

ただし、選択肢の数が多くなったり最終的な回答を提示するまでの質問が多くなったりするとユーザーの使い勝手は悪くなります。選択肢は5つ、質問の回数(最終的な回答へ導くまで)は3回までが目安です。

定期的に改善・修正する

会話デザインは、運用を開始すれば終わりというものではありません。運用を始めると、さまざまな課題が見えてくるためです。起動率、正答率、解決率などを分析して、定期的に改善・修正を図らなければなりません。

この作業を繰り返すことで、会話デザインならびにチャットボットの品質は向上します。したがって、完成したように思える会話デザインも、実際は未完成といえるかもしれません。粘り強く検証と修正を繰り返しましょう。

チャットボットの会話をデザインするコツ

ここからは、会話デザインのコツを紹介します。

UXの向上を意識する

チャットボットを利用するユーザーの目的は、疑問や課題を解決することです。ただし、必要な情報さえ得られればよいわけではありません。多くのユーザーは、必要な情報を得られることは当然として、チャットボットの利用体験に価値を見いだします。したがって、会話デザインにおいても、ユーザーエクスペリエンスを大切にしなければなりません。

具体的には、ユーザーがチャットボットを利用してよかった、次回もチャットボットを利用したい、さらにはサービスに対する信頼が高まった、商品を購入したくなったなどと感じられるように心がけます。

チャットボットの限界を理解する

現在のところ、あらゆる質問に回答できるチャットボットは存在しません。蓄積したデータを分析してAIが統計的に最適と思われる回答を提示するチャットボットであっても、複雑な質問や個別の対応を要する質問への回答は苦手としています。したがって、チャットボットの限界を理解したうえで、会話をデザインしなければなりません。限界を理解せず、すべての質問をチャットボットに対応させると、ユーザーの体験は損なわれてしまいます。質問によっては、チャットボットで対応できないと伝えることも大切です。チャットボットを介して、有人対応へ引き継げばユーザーの体験は損なわれないでしょう。

シンプルな会話を心がける

原則として、チャットボットではシンプルな会話を心がけます。要点を押さえたわかりやすい会話と言い換えてもいでしょう。

「会話をデザインする」ときくと、気の利いた表現をしなければならないと考えてしまいがちですが、無駄な表現は基本的に必要ありません。表現が複雑になるほど、要点がぼやけてしまうためです。

ケースによっては、適切な回答を提示しているにもかかわらずユーザーの課題を解決できないことがあります。難しい表現は解決率を低下させる原因になりえます。ユーザーの第一の目的、つまり疑問や課題の解決に焦点をあてて、シンプルな表現、シンプルな会話を心がけましょう。

ただし、目的によっては例外もあります。エンターテイメント要素の強いチャットボットでは凝った表現、会話が求められます。シンプルな会話を基本としつつ、目的に合わせて調整することが大切です。

チャットボットの使い方を伝える

チャットボットは、比較的、新しいサービスです。ユーザーの中には、使い方がわからない人や使用に不安を感じる人もいます。

使い方のガイダンスを盛り込むと、ユーザーエクスペリエンスを向上できる可能性があります。初めて使って疑問をスッキリ解決できたなどの体験を提供できると、チャットボットの信頼性だけでなくサービスの信頼性も高まるでしょう。

反対に、使い方がわからないままユーザーに離脱されると、チャットボットはよくわからない、不親切なサービスなどと評価される恐れがあります。会話をデザインするときは、パソコンやスマートフォンの操作に不慣れな層に配慮しなければなりません。高齢者などの利用を想定している場合は、使い方のガイダンスを盛り込むなどの対策を講じましょう。

チャットボットのUXを高める方法

チャットボットの目的を達成したい場合、ユーザーエクスペリエンスを高めることが重要です。ここからは、ユーザーエクスペリエンスの高め方を解説します。

シナリオを修正する

チャットボットにシナリオを活用すると、多少、複雑な質問にも対応しやすくなります。シナリオの設計がうまくできていないと、ユーザーの意図を反映していない回答を提示する恐れがあります。

ユーザーの満足度が低い場合などは、シナリオの見直し、修正も欠かせません。具体的な取り組みとして、蓄積したデータをもとに現状を分析する、実際の質問から選択肢を構築し直すなどが考えられます。地道な取り組みを続けて、精度を高めていくことが大切です。

有人サポートを組み合わせる

残念ながら、チャットボットであらゆる質問に答えることはできません。専門性の高い質問や個別の対応を求められる質問などへの回答は苦手です。限界を理解せず業務範囲を決定すると、的を射ていない回答を提示して信頼を失うなども考えられます。このようなケースに備えて、有人サポートを組み合わせておくことが大切です。

ポイントは、チャットボットと有人サポートの業務範囲を明確にしておくこと有人サポートへの導線を設計しておくことです。これらに取り組むと、スムーズな引き継ぎを行えます。ユーザーが必要とする情報を速やかに提供できるため、ユーザーエクスペリエンスを高められるでしょう。

エンタメ要素を取り入れる

チャットボットのユーザーは、回答の正確性だけでなく体験そのものを評価します。使用環境によっては、エンタメ要素を取り入れることも大切です。具体的には、かわいいキャラクターを採用する、方言を用いるなどが考えられます。

チャットボットに個性をもたせることで、ここでしか体験できない特別な時間を提供できる可能性があります。魅力的な個性を付与できれば、サービスを代表する存在に育ってくれるでしょう。

チャットボットの会話をデザインする際の注意点

続いて、チャットボットの会話デザインで気を付けたいポイントを紹介します。

違和感のない会話を徹底する

会話をデザインする際は、ユーザーに違和感を与えないように注意します。最初から最後まで、同じチャットボットと会話している体験を提供することが大切です。したがって、チャットボットのキャラクターを意識して会話をデザインしなければなりません。

明るく楽しい関西弁のキャラクターであれば、このキャラクターを全ての会話で貫きます。一部の会話だけ対応が丁寧になると、ユーザーに違和感を与えて体験を損ねてしまいます。

使いやすいチャットボットを使う

チャットボットには、さまざまな選択肢があります。社内に技術者がいない場合やノウハウがない場合は、誰でも簡単に扱えるチャットボットを選びましょう。プログラミングを必要としない製品(マウス操作などで導入可)であれば導入しやすいはずです。

また、メンテナンスが欠かせないため、運用開始後の使いやすさも確かめておかなければなりません。現在の体制で問題なく使いこなせるものを選んでおくと失敗が少なくなります。

会話デザインはチャットボットの大切な要素

ここでは、チャットボットの会話デザインについて解説しました。会話デザインは、チャットボットの会話の流れです。主に会話でやり取りするため、ユーザーに提供する体験の設計ということもできます。

デザインにあたっては、目的を明確にすることや利用ケースを想定することなどが求められます。チャットボットの限界を理解して、有人対応と組み合わせることも大切です。会話デザインはチャットボットの評価に大きく関わります。この記事を参考に、会話をデザインしてみてはいかがでしょうか。

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