投稿日:2020.3.17 / 更新日:2024.2.5

CRO(コンバージョン率最適化)とは?改善へのステップと着手すべき施策

企業のWebサイトにおいて、ユーザーが「商品購入」や「資料ダウンロード」などの“最終ゴール”にたどり着くことをCV(コンバージョン)と呼びます。

より多くのCVの獲得に不可欠なCVR(コンバージョン率)を高めるための施策として重視されているのが、CRO(Conversion Rate Optimization)です。しかし、CROを確実に実践できているWeb担当者は多くないといわれています。

CROの主な施策や実行へのステップについて解説していきます。

▼サービスをお探しの方はこちらをクリック▼

CRO(コンバージョン率最適化)とは

CROとは、コンバージョン率を改善し、最適化するためのさまざまな施策を指しています。ただCVRを上げれば成功というわけではなく、「CVRが向上したことによって、Webサイトを運用する企業にどんな恩恵がもたらされたのか」を最大の焦点にしていることが特徴です。

CROとは小手先の数字操作テクニックではなく、企業のWeb戦略を包括的に捉えた施策なのです。

CVRが2倍向上するチャットボット!

LPOやEFOとの違い

>LPOやEFOとの違い

「CRO」と検索すると、キーワード候補に並んで出てくる語が「LPO」と「EFO」です。しかしこれらは意味としては並列ではなく、LPO・EFOはあくまでもCROの施策のひとつ。CROの中にLPO・EFOが含まれているのです。

LPO(ランディングページ最適化)

LPO(Landing Page Optimization)とは、ランディングページを最適化するための施策のことです。

ランディングページは、キーワード検索やCV獲得のための広告によって誘導されたユーザーが、文字通りランディング(着地)する場所で、商品購入や資料請求などCVに直結するページです。検索や広告からせっかくたどり着いたページが読みづらかったり、魅力がなかったりすると、ユーザーはたちまちサイトから離脱してしまいます。

ランディングページを最適化し、CVまでスムーズに進んでもらうことではじめて、CROが達成できるのです。

EFO(エントリーフォーム最適化)

EFO(Entry Form Optimization)とは、商品購入時などに必要な個人情報を記入する、エントリーフォームを最適化するための施策のことです。

エントリーフォームにまでたどり着いたユーザーは、その商品にとても高い関心があるはずですが、フォームの作りが悪いがゆえに離脱してしまうことも少なくありません。具体的な課題には、「記入する項目が多すぎる」「入力が途中でリセットされてしまう」「必須項目が分かりづらい」などが挙げられ、こうした障壁にうんざりしたユーザーはCVの途中で投げ出してしまいます。

CV直前のエントリーフォームからの離脱は企業にとっては非常にもったいない機会損失のため、その最適化は優先度が高く重要な施策といえるでしょう。

EFOの意味やエントリーフォームの改善方法については、下記ページも合わせてご確認ください。

関連記事:EFOとは?意味やエントリーフォームの改善方法

CROのステップ

CROのステップ

CROの実行・改善には、段階的に施策を進める必要があります。それぞれのステップを繰り返すことによって、コンバージョン率を高め、収益に結び付けることができるのです。

  1. 明確な責任者を立てる
  2. 適切な予算・人員を配置する
  3. 正しい仮説を立てる
  4. A/Bテストを行う
  5. ユーザビリティテストを行う
  6. 解析を行う
  7. 改善を行い新しいテストを行う

明確な責任者を立てる

CROの確実な実行・改善は、他の仕事と兼務するといった“片手間”ではできません。明確な責任者を打ち立て、専門プロジェクトとして動かしていく必要があります。

適切な予算・人員を配置する

責任者が定まったら、計画段階からプロジェクトにかかる人的コストを算出し、費用対効果を考えながら適切な予算・人員を配置しましょう。

前述のとおり、CROの実現は一朝一夕ではなされないため、費用も人材も相応にかかることを覚悟しなければなりません。すぐに結果が出なくともじっくりプロジェクトに取り組めるよう、余裕を持った予算配分が望まれます。

正しい仮説を立てる

CROを確実に成し遂げるには、プロジェクトを開始する前に正しい仮説を立てることが重要です。

PV(ページビュー=ページの表示回数)、UU数(サイトを訪れたユーザーの純数。同一ユーザーが複数訪れてもUUは1とカウント)、CV数(コンバージョン数=ユーザーがサイト内で最終行動に至った数)、直帰率(サイトを訪れたユーザーが、いかなる行動も起こさずに即離脱した数)などのデータを参考にして、自社サイトのどこに問題があるのか、何を改善すればCROが実現するのかを十分に検討してください。

また、コンバージョン率とユーザビリティは密接に関連しているため、数値としては表れないユーザーの声(本音)を、アンケートやカスタマーセンターへの意見などから吸い上げることも、重要な施策のひとつです。

A/Bテストを行う

正しい仮説が立てられたら、いよいよ実践に移ります。現状のWebサイトのどこに問題があるのかを確かめるには、サイトのある特定の部分だけを変えた2つのパターン「A」「B」を用意し、双方を試してみる「A/Bテスト」が有効です。

例えば、ランディングページに誘導するボタンの文言を「無料申し込みはこちら」と「資料請求はこちら」にしてみる、エントリーフォームの項目数を変えてみるなど、細かい部分を違えたテストを複数回繰り返します。検証データがたまればたまるほど、そのサイトは最適化へと向かっていくでしょう。

ユーザビリティテストを行う

ユーザビリティテストとは前述のA/Bテストとは正反対のアプローチ法で、複数のユーザーに自由にWebサイトを利用してもらい、操作プロセスを観察するテストのことです。

実際の操作方法を見ることで、ユーザー属性によってサイトの回遊方法が違うことや、ユーザーは制作者側が意図していない使い方をしていることが分かる、有用なテスト方法です。

解析を行う

A/Bテストとユーザビリティテストのそれぞれを終えたら、必ずテスト結果を検証しましょう。各テストで明らかになった改善点や優れていた点を数値化し、Webサイトの改善につなげます。

また、数値には表れない“使い勝手”やサイトを利用する上での“心地よさ”など、ユーザビリティの視点も忘れないようにしてください。

改善を行い新しいテストを行う

解析の結果を反映するべく、Webサイトの改善や再テストなど、具体的な次の行動に移りましょう。

社会の動きやユーザーを取り巻く環境の変化などによって「最適な姿」は常に流動的なものであるため、CROに完成形はありません。常にユーザビリティが高いサイトを目指して、継続的に施策に取り組む必要があるのです。

CROの主な施策

CROの主な施策

CROを実現するためにはさまざまな施策がありますが、高い効果があると期待されているのは主に下記の4つです。

  • 行動喚起(CTA)の修正
  • 導線の修正
  • エントリーフォームの修正
  • チャットボットなどWEB接客ツールの活用
CVRが2倍向上するチャットボット!

CTA(行動喚起)の修正

CTAとはCall To Actionの略語で、「行動喚起」という意味になります。

Webマーケティングにおいては、ユーザーに次の行動を促すために張るリンクなどの「行動喚起要素」を指します。サイトを訪れたユーザーをCVに導くために「最後の一押し」といったニュアンスで、購入や資料請求などの最終行動を促すものです。

CTAの修正とは、具体的にはCTAを設置する場所や文言、ボタンデザインなどを改善することです。ページのメインコンテンツを読んで「欲しい」「買いたい」という意識を持ったユーザーを取りこぼさないよう、コンテンツの直下に購入ボタンを設置する。またそのボタンも、クリッカブルで分かりやすいデザインにする。些細なことですが、少しの工夫で驚くほどの効果が見られる場合があるのです。

また、何度もスクロールしなければならない長いページの場合は、1スクロールごとにCTAポイントを設けることも効果的です。

コンバージョン率の高いCTAボタンの作成方法や、色・文言・位置のポイントについては、下記ページも合わせてご確認ください。

関連記事:コンバージョン率の高いボタンの作成方法~色・文言・位置のポイント

導線の修正

サイト導線の修正とは、文字通り、サイトを訪れたユーザーが動き回る「道すじ」をきちんと整えてあげることです。

スーパーマーケットでは、買い物客の行動パターンを考えて、青果→精肉→鮮魚→惣菜といった売り場配置をしている店舗が一般的です。Webサイトでも同じように、ユーザーが情報を得やすいように適切なリンクを張ったり、ナビゲーションを設置したりする必要があります。

「トップページに戻るボタンがない」「ランディングページに購入ボタンがない」「買い物かごの中身が見られない」など、導線に不備があるサイトはユーザーにストレスを与えてしまい、早期離脱につながります。読みやすく使いやすい導線を考え、快適にCVにたどり着いてもらえるサイト設計が大切です。

関連記事:コンバージョン獲得に必要な導線と押さえておきたい9つのポイント

エントリーフォームの修正

エントリーフォームの修正とは、商品購入や資料請求のために個人情報を入力するフォームを、できるだけ使いやすくすることです。無駄に多い入力項目が続く、一カ所エラーがあっただけで記入内容がすべて消えてしまうなど、ユーザーを疲れさせるエントリーフォームは早期離脱の大きな原因となります。

エントリーフォームの最適化(EFO)を実現するためにさまざまなツールが開発されていますので、ツールの選び方のポイント等に関しては、下記ページも合わせてご確認ください。

関連記事: EFOツールの比較10選!選び方のポイントと導入メリット

チャットボットなどWEB接客ツールの活用

EFOには、チャットボットなどWEB接客ツールの導入・活用もおすすめです。

ユーザーが一文字一文字入力しなければならないエントリーフォームとは違い、チャットボットと会話しているうちに自動的にフォーム記入が進んでいる、といったユーザー体験は新鮮で、ストレスを軽減させてくれます。チャットボットによるサポートはCVR・CRO向上にも寄与するのです。

その具体的な事例として、AI搭載型チャットボット「qualva」で購入までのスムーズな導線を実現した「株式会社T.Sコーポレーション」の導入ストーリーを合わせてご確認ください。

関連記事:qualvaで購入までのスムーズな導線を実現!「株式会社T.Sコーポレーション」の導入事例

CVRが2倍に上がるチャットボットqualva(クオルバ)

チャットボットの中でも、特にコンバージョン率向上につながるものを選択したいのであれば「qualva」が向いています。2019年当社調査結果によるCVR平均値比較では、 qualva 導入済みのウェブフォームはコンバージョン率が約1.2~2倍も向上しました。

例えば、EFOにつながる機能としてはフォーム入力をアシストする機能が搭載されています。ただ入力が必要な項目を並べるのではなく、対話形式で入力をサポートしているので非常にわかりやすく、スムーズな商品購入や会員登録などにつなげることが可能です。
qualvaは数あるチャットボットの中で唯一、決済機能がついているのも大きな強みです。CROの一環としてチャットボットを活用してみてはいかがでしょうか。

CVRが2倍向上するチャットボット!

CROとSEOどちらかだけではNG!SEO改善も行う必要あり

SEO(Search Engine Optimization)とは、Webサイトを検索エンジンの上位に表示させるための施策です。これまで企業のWeb施策といえばSEOが主流でしたが、それだけでは不十分。SEOと同時にCRO対策も行うことが重要なのです。

どんなにSEO対策に力を入れて、検索エンジンから多くのユーザーを取り込めたとしても、肝心のサイト内容が充実していなければ、ユーザーは早々に離脱してしまいます。特に直帰率が高いサイトは、SEOとCROのバランスが悪いのかもしれません。

逆にCROばかりに注力しても、SEO対策がなされていなければ、そもそもサイトを訪れてくれるユーザーが少なくCV数も期待できません。SEOとCROどちらかだけを重点的に行うのではなく、双方をバランスよく対策することで、より大きな相乗効果が得られるのです。

まとめ

CV率を向上させるための施策をまとめたCROは、現在ではさまざまな企業のWeb施策の中心に据えられ、高い注目を集めています。貴社のWebサイトのCVをさらに高めるため、最適な方法論をもってCROに取り組んでください。

コンバージョン率が上がるチャットボットqualva(クオルバ)

ぜひチェックしてください。