投稿日:2023.3.24 / 更新日:2024.2.5

コンバージョン率(CVR)とは?低い原因と今すぐ取組みたい上げる方法

WEBサイトを運営するうえで重要になるのがコンバージョンです。さまざまな施策を施しているにもかかわらず想定通りコンバージョンを獲得できないなどに悩んでいるケースは多いでしょう。この記事では、コンバージョン率が低い原因と具体的な改善方法を解説しています。WEBサイトで結果を出せていない方は参考にしてください。

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そもそもCV(コンバージョン)とは何か?


コンバージョン(CV)の定義は、人により異なることがあります。したがって、正確な内容を把握しておかなければなりません。コンバージョン(conversion)は、WEBサイトに設定した最終的な目標・成果を意味します。この指標を調べれば、WEBサイトの目標達成度合いを評価できます。

では、具体的にどのような目標・成果を指すのでしょうか。何をもってコンバージョンとするかはWEBサイトで異なります。例えば「商品やサービスの購入」とすることもあれば「資料請求」「会員登録」「お問合せ」「セミナー申し込み」などとすることもあります。1つのWEBサイトに複数の目標・成果を設定することもできます。いずれにせよ、WEBサイトの目的を踏まえて設定することが重要です。

関連記事:コンバージョンとは?意味・計測方法・転換率の改善方法

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CVR(コンバージョン率)とは?


コンバージョン率(CVR)は、WEBサイトあるいは特定のWEBページを訪問したユーザーのうちコンバージョンに至ったユーザーの割合を意味します。「Conversion Rate」の略語で「顧客転換率」と訳されます。日本語にするとイメージしやすいはずです。コンバージョン率を調べれば、WEBサイトやWEBページの効率性を評価できます。コンバージョン率が高いWEBサイトは効率よく働いている、コンバージョン率が低いWEBサイトは効率よく働いていないと考えられるでしょう。後者の場合は、流入数を増やす前にコンバージョン率を改善するほうがよいかもしれません。以上からわかる通り、コンバージョン率もWEBマーケティングの重要な指標です。

CVR(コンバージョン率)の計算方法をチェック


コンバージョン率は、次の計算方法で求められます。

【計算式】
CVR=コンバージョン数÷WEBサイトのセッション数×100

サイトセッション数はWEBサイトの訪問者数です。セッションは、WEBサイトへ訪れてから離脱するまでを意味します。ただし、ユーザーが30分以上操作しないとセッションは切れてしまいます。再び操作すると、2セッションとカウントされます。店舗などの訪問者と、意味はやや異なるといえるでしょう。

参考に、上記の計算式を用いて架空のWEBサイトAにおけるコンバージョン率を計算します。

【WEBサイトAのコンバージョン率】
<条件>

  • コンバージョン数=250件
  • WEBサイトのセッション数=20,000

<計算式>
250÷20,000×100=1.25%

WEBサイトAのコンバージョン率は1.25%です。

目安となるCVR(コンバージョン率)の平均値


自社WEBサイトのコンバージョン率は、業種別やジャンル別の平均値を参考にすると評価しやすくなります。WordStreamが発表している「業種別Google広告の平均コンバージョン率」を抜粋して紹介します。[1]

 

業種 平均CVR(リスティング広告) 平均CVR(ディスプレイ広告)
BtoB 3.04% 0.80%
電子商取引 2.81% 0.59%
出会い 9.64% 3.34%
雇用サービス 5.13% 1.57%
金融と保険 5.10% 1.19%
不動産 2.47% 0.80%
テクノロジー 2.92% 0.86%

 

ただし、正確な評価は簡単ではありません。WEBサイトにより、コンバージョンの定義は異なるからです。例えば、同じ業種であっても、無料サンプル請求をコンバージョンに設定しているWEBサイトと商品購入をコンバージョンに設定しているWEBサイトであれば、前者のほうがコンバージョン率は高くなるでしょう。正確に評価したい場合は、自社WEBサイトとよく似た事例を参考にする必要があります。コンバージョン率の平均値をさらに詳しく知りたい方は、以下のページを参考にしてください。

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CVR(コンバージョン率)が低い原因


コンバージョン率が低い場合、何かしらの原因が潜むと考えられます。注意したい原因として以下の4つがあげられます。

コンバージョンのポイントが少ない

コンバージョンへつながる導線上に設けられたアクションを起こす場所とタイミングをコンバージョンポイントといいます。
例えば、コンバージョンを商談に設定しているとします。この場合、考えられるコンバージョンポイントは、資料請求・見積もり請求・お問合せ・メルマガへの登録などです。

商談へつながる導線はひとつではありません。しかし、WEBサイトの中には見積もり請求しか用意していないケースやお問合せしか用意していないケースなどがあります。
選択できる種類が少ないと、コンバージョン率は低くなる傾向があります。見積もり請求するほどではないけどメルマガには登録したい、お問合せする前に資料請求したいなどのニーズに応えられないからです。

市況や季節などの外部的要因

コンバージョン率は外部要因からも影響を受けます。代表的な外部要因といえるのが景気です。
景気が悪くなると商品やサービスは売れにくくなるため、コンバージョン率も低くなる傾向があります。
同様に、競合WEBサイトの動向にも注意が必要です。競合WEBサイトがセールなどのイベントを始めるとコンバージョン率は低くなる恐れがあります。
自社WEBサイトで価格を調べて競合WEBサイトで購入する顧客が増えるためです。

これらのほかでは、季節も無視できない外部要因としてあげられます。夏物衣料、冬物衣料、扇風機などの季節商品は、特定の季節を外れると売れにくくなります。
商品購入を目的としない顧客(例えば、情報収集を目的とする顧客)の割合が高くなるため、特定の季節を外れるとコンバージョン率は低くなるといえるでしょう。

入力フォームが複雑

入力フォームの項目数やデザインなどにも注意が必要です。使い勝手が悪いと、離脱を招いてしまいます。
コンバージョン直前で逃すため、非常にもったいないといえるでしょう。離脱を招きやすい原因として以下のものがあげられます。

【離脱を招きやすい原因】

  • 入力項目が多すぎる
  • 入力する内容がわかりにくい
  • 文字が小さすぎて読めない
  • スマートフォンに対応していない
  • 住所の自動入力に対応していない
  • 入力ミスした箇所がわかりにくい
  • 進捗状況を表示していない

これらの問題を抱えていると、ユーザーを不安にさせてしまったりイライラさせてしまったりするケースが多くなります。コンバージョン率が低下するだけでなく、サービスのイメージも悪くなってしまうかもしれません。入力フォームは、ユーザーの使い勝手を考えておく必要があります。

関連記事:入力フォーム離脱率を改善する方法~原因を探り離脱を回避しCVRを上げる

広告ターゲティングがあっていない

広告のターゲットがずれている場合も、コンバージョン率は低くなる傾向があります。狙ったターゲットに情報を届けられないからです。例えば、メインの読者がビジネスマンのWEBサイトに調理家電の広告を出稿したとします。メインの読者が主婦のWEBサイトと比べると反応は小さくなるでしょう。調理家電に興味をもっている読者が少ないうえ、当該WEBサイトへアクセスしたタイミングで調理家電を必要としていないからです。

同様に、ランディングページの内容にも注意が必要です。広告の内容と乖離していると、ユーザーの離脱を招いてしまいます。広告をクリックしたユーザーが求めているのは、掲載されていた商品・サービスに関するさらに詳しい情報です。商品・サービスと異なる情報ではありません。

関連記事:CVRを改善する7つの方法とCVRを低下させる5つの原因

CVR(コンバージョン率)を上げる方法


コンバージョン率は、いくつかの施策で改善できる可能性があります。検討したい施策は次の通りです。

広告ターゲッティングを確度の高いユーザーに絞る

ターゲットの絞り込みを進めるとコンバージョン率は改善します。商品やサービスなどを必要としているユーザーに情報を届けられるからです。ターゲットは以下の方法などで絞り込めます。

KW選定・見直し

現状を改善するため取り組みたいのが、コンバージョンにつながりやすいキーワードの選定です。キーワードの選定方法はさまざまですが、自社WEBサイトのデータを活用することもできます。例えば、Google Analyticsでは、コンバージョンの設定が可能です。コンバージョンを設定してから「行動→サイトコンテンツ→ランディングページ」へと進めば、ランディングページごとのコンバージョン数(目標の完了数)を把握できます。コンバージョン数の多いランディングページにおけるキーワードは、ターゲットと親和性の高いキーワードと考えられます。広告に活用するとよいでしょう。

広告文の見直し

広告文の見直しも欠かせません。多くのユーザーは、広告文を見てアクセスする・アクセスしないを決めているからです。適切な広告文を設定すれば、ターゲットを絞り込めるでしょう。基本のポイントは、コンバージョンにつながりやすいキーワードを配置することです。ただし、単に配置するだけでは効果を期待できません。広告文がキーワードに合わせた内容になっていること、ユーザーのニーズを満たしていることも求められます。これらを満たせていないと、早期離脱の原因になってしまいます。

マッチタイプの見直し

マッチタイプの見直しも取り組みたい対策といえます。マッチタイプは、検索語句とキーワードの関係性をもとに決める広告の表示範囲といえるでしょう。広告表示範囲が広い「部分一致」、広告表示範囲が狭い「完全一致」、両者の中間に位置付けられる「フレーズ一致」にわかれます。コンバージョン率を改善させたい場合は「完全一致」が適していると考えられます。キーワードと同じ意味の語句が検索されたときに表示されるため、商品やサービスを必要としているユーザーだけに情報を届けられるからです。

サイトを改善する

WEBサイトそのものの見直しも必要です。見直しのポイントとして以下の点があげられます。

LPの改善【LPO】

LP(ランディングページ)は、ユーザーが最初に訪問するページを指します。
WEBマーケティングで用いる場合は、コンバージョンを獲得するため用意したページを指すことが一般的です。コンバージョン率の改善を目指してLPを改善することをLPO(ランディングページ最適化)といいます。離脱率が高い場合はLPOが必要です。

具体的な取り組みはケースで異なりますが、WEBサイトのデータをもとにユーザーのペルソナを設定して仮説を立てる、仮説に基づきLPを改善するなどがあげられます。
改善点として、ファーストビュー、ページの構成、ページの内容などが考えられます。複数のLPを作成して、効果を比較するなども有効です。

入力フォームの改善【EFO】

EFOは「Entry Form Optimization」の頭文字をとった略語です。日本語でエントリーフォーム最適化を意味します。具体的には、入力フォームの入力完了率を高める施策を指します。前述の通り、使い勝手の悪い入力フォームは、コンバージョン率を引き下げる原因になりえます。見逃されがちですが、無視できない施策といえるでしょう。具体的な改善策として、必須入力項目を減らす、入力ミスした箇所をわかりやすく示す、入力ミスしたときに修正方法を示す、各項目に入力例を記載するなどがあげられます。EFOについては以下の記事でさらに詳しく解説しています。

関連記事:EFOとは?意味やエントリーフォームの改善方法

CVポイントを増やす

ユーザーの幅広いニーズに応えられるコンバージョンポイントを用意しておくことも重要です。選択肢が少ないと、見積もり請求をするほどではないもののメルマガには登録したい、お問い合わせの前に資料請求したいなどのニーズに応えられない恐れがあります。コンバージョンにつながる導線を正しく設定しておかなければなりません。例えば、最終的な目標が商談であれば、見積もり請求、資料請求、お問合せなどが考えられるでしょう。

同様に、CTAボタンの見直しも必要です。CTAボタンが少ない、あるいはわかりにくいと、ユーザーは具体的な行動を起こせません。
適切な場所に、適切なデザインのCTAボタンを設置することも求められます。CTAボタンについては以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】

WEBサイトを見直してコンバージョンを上げましょう


この記事では、コンバージョンについて詳しく解説しました。ターゲットの設定を間違えている、入力フォームが複雑すぎるなどの問題を抱えていると低くなる傾向があります。したがって、ターゲットやWEBサイトの見直しを進めることでコンバージョン率を改善できる可能性があります。例えば、過去のデータを活用してキーワードを見直す、WEBサイトの入力フォームを使いやすくするなどが考えられます。この記事で解説した内容を参考に、コンバージョン率の改善を目指してみてはいかがでしょうか。

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ぜひチェックしてください。

出典[1]WordStream「Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]」

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