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マーケティング基礎
投稿日:2020.2.12 / 更新日:2024.2.5
CVRの平均値について~コンバージョン率を改善する方法
企業等のWebサイトを評価する基準は「PV(ページビュー=ページが閲覧された回数)」に限定されるものではありません。Web施策における評価基準「CVR(コンバージョン率)」は、事業の成長や目標達成に欠かすことのできない重要項目です。
CVRとは何か、CVRの計算方法や平均値について、またCVRを改善する方法まで詳しく解説します。
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目次
CVR(コンバージョン率)の平均について
CVRとは、Conversion Rate(コンバージョンレート)の略で、Webサイトにアクセスしたユーザーのうち、コンバージョン(商品購入や資料請求、会員登録など)に至った割合がどれくらいかを示す数値です。
いくら多くのユーザーがサイトを訪れてくれても、資料請求など企業が求める最終ゴールにまでたどり着かなければ、Webサイトとして成功とは言い難いでしょう。
では、CVRの平均値はどれくらいなのか、自社サイトのCVRは業界水準と比較して高いのか低いのか、どのように見分ければよいのでしょうか? CVRの算出方法や目安について解説します。
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CVRの計算方法
CVRは、一般的に下記の計算式を利用して算出します。
コンバージョン率(%)=コンバージョン数÷ユーザーアクション数(アクセス数、クリック数、他)×100
たとえば、あるWeb広告のクリック数が1,000回、コンバージョン数(商品購入数)が10だったと仮定すると、CVRは10÷1,000×100=1%と計算できます。広告クリック数が1,000回でコンバージョン数が20だった場合は、20÷1,000×100=2%で、こちらの方がCVRが高いことが分かります。
同じクリック数で商品購入数が倍に増えれば、CVRも2倍となり、広告効果がより高いことを示しているのです。
CVRの目安についての考え方
CVRの目安となる平均値は、一般的にはLPで2~3%とされており、BtoC向けよりもBtoBサービスの方が平均値が高くなる傾向があるようです。
しかし、CVRは何をゴールとしているのかでも変動し、業界や商材によっても大きく異なります。
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CVR(コンバージョン率)の平均値
以下の異なる条件下のCVR平均値を、具体例を挙げて紹介していきます。
- LP
- ECサイト
- アパレル・ファッション通販
- メルマガ
- Facebook広告
【業界別】CVR平均値
CVR平均値は業界で異なります。WordStreamの発表によるとGoogle広告における業界別のCVR平均値は以下の通りです(一部の業界を抜粋して紹介)。[1]
業界 | 平均CVR(検索広告) | 平均CVR(Googleディスプレイ広告) |
自動車 | 6.03% | 1.19% |
出会い | 9.64% | 3.34% |
教育 | 3.39% | 0.50% |
金融・保険 | 5.10% | 1.19% |
健康・医療 | 3.36% | 0.82% |
法律 | 6.98% | 1.84% |
不動産 | 2.47% | 0.80% |
平均値が最も高い業界は「出会い」です。同様に、「法律」「自動車」「金融・保険」も高いといえるでしょう。一方で「教育」「健康・医療」「不動産」は、平均値が低くなっています。特に、教育はGoogleディスプレイ広告における平均値が低くなっています。ただし、CVRはコンバージョンの設定などでも異なります。これらの値が自社のWebサイトに直接当てはまるわけではない点に注意が必要です。ここからは、LPやECサイトなどのCVR平均値を詳しく見ていきます。
LPのCVR平均値
LPの平均のCVRは、前述した通り平均で2~3%とされています。しかし下記グラフを見ると分かるように、その値は業種によって大きくバラつきがあり、平均値を一概に言い切ることはできません。
2~3%という数字はあくまでも概算であり、自社の属する業種群に沿った値から考えるべきでしょう。
ECサイトのCVR平均値
ECサイトの平均のCVRは、上記のグラフからも読み取れるように3%前後とされています。
しかし、ECサイトと一口に言っても、売っている商材の種類や価格によってもCVRは大きく変動します。
- 食品や日用品のリピート買い
- 試着・試用してみないと分からないファッションや化粧品などの購入
この2パターンで比較してみると、ユーザーがサイトを訪れる目的からそもそも異なることが分かるでしょう。
ECサイトの一例として、次にアパレル・ファッション通販の平均CVRについて解説します。
アパレル・ファッション通販のCVR平均値
アパレル・ファッション通販(EC)の平均のCVRは、WACUL(ワカル)がアパレルサイト20社を調査し発表したレポート「ECの競争激化とSEO依存の限界への提言」によると、トップページが1.57%、商品一覧が0.61%、商品詳細が1.08%となりました。商品一覧のCVRが顕著に低く、一覧ページから購入に至るユーザーが少ないことが判明しています。
また、特集ページが設置されている場合、特集を経由してCVに至った率が3.15%なのに対し、経由なしは1.19%に留まりました。
このことから、アパレル・ファッション通信(EC)のCVRの向上には、特集ページの設置に大きな期待ができ、魅力的な特集を組むことがCVRのアップにつながると予想されます。
メルマガのCVR平均値
メルマガの平均のCVRも、何をもってCV=最終ゴールとするかによって大きく異なります。
たとえば「無料カタログのダウンロード」という最もハードルが低いゴールであれば、高い水準のCVRを期待したいところですが、売り切り型の商品を購入させることをゴールとする場合、商品の金額などによってCVRが変わってきます。
以下の表に、商品金額別に期待したいCVR平均値をまとめます。
商品金額 | 期待したいCVR平均値 |
---|---|
~10,000円 | 10~15% |
10,001~50,000円 | 5% |
50,001~100,000円 | 1~5% |
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BtoBサイトのCVR平均値
BtoBサイトにおけるコンバージョンの設定はさまざまですが、一般的にはホワイトペーパーのダウンロード、資料請求、お問い合わせなどと考えられます。ferret Oneの発表によると、CVRの目安はホワイトペーパーダウンロードが5.0~8.0%、資料請求が1.0~2.0%、問い合わせが0.5~1.0%となっています。ユーザー目線で考えると、お問い合わせは敷居が高いことがうかがえます。
同様に、WordStreamの発表によると、BtoBにおけるCVR平均値は「検索広告」が3.04%「Googleディスプレイ広告」が0.80%です。「出会い」「法律」「自動車」「金融・保険」などに比べると平均値は低いといえるでしょう。また、他の業界と同様、Googleディスプレイ広告のほうが平均値は低くなっています。[1]
【経路別】CVR平均値
CVR平均値は、ユーザーがランディングページへ訪れた経路でも異なります。経路別の平均値は次の通りです。
Facebook広告のCVR平均値
Facebook広告の平均のCVRは1~2%ほどとされており、3%台だとやや高い数値だと評価されます。
Facebookは年齢・性別・居住地・職業・趣味などターゲティングにつながる情報の宝庫であり、同社はこれらの属性を上手く活かし、ユーザーのニーズにマッチする広告を表示させています。
使い方によっては最もCVRを上げやすいツールとも考えられるでしょう。
動画広告のCVR平均値
WordStreamの発表によると、モバイルにおける動画広告のCVR平均値は2.06%です。[1]詳細は後述しますが、ディスプレイ広告などよりも平均値は高いといえます。代表的な動画広告としてYouTube広告があげられます。平均値が高い理由は明らかにされていませんが、動画広告はユーザーの印象に残りやすいと考えられます。
検索広告のCVR平均値
WordStreamの発表によると、モバイルにおける検索広告のCVR平均値は通常のテキスト広告が2.30%、拡張テキスト広告が3.60%です。[1]拡張テキスト広告は、通常のテキスト広告を拡張した広告タイプです。メリットは、広告の表示エリアが広く、顧客により多くのメッセージを伝えられることといえるでしょう。これらの特徴から、通常のテキスト広告よりも平均値が高くなっていると考えられます。
ディスプレイ広告のCVR平均値
WordStreamの発表によると、モバイルにおけるディスプレイ広告のCVR平均値は0.56%です。ちなみに、レスポンシブ広告の平均値は0.57%、Gmail広告の平均値は0.14%となっています。[1]基本的に、ディスプレイ広告は課題に気づいていない潜在顧客をターゲットとする広告タイプと考えられています。したがって、ニーズが明らかな顕在顧客をターゲットとする検索広告などに比べ平均値は低くなります。
CVR(コンバージョン率)が低い理由
CVRの平均値を見てきましたが、平均と比べて自社サイトのCVRが低い場合、必ず何かの理由があるはずです。
CVRを低下させてしまう理由から、自社のWeb戦略に思い当たる原因がないかチェックしてください。
Webサイトにユーザーの目線が欠けている
せっかく興味を持ってサイトを訪れたのに、ぱっと見てほしい情報がなければユーザーは簡単に離脱してしまいます。常に自社サイトのページをチェックし、情報の見やすさや充実度に気を配ってください。
他にも、商品は見つかったのに購入方法が分かりづらい、Webサイトから直接購入できずに別のECサイトを開き直さなければならないなど、“買いづらさ”はECサイトの最大の欠点になります。使いやすく見やすいサイト作りを心がけましょう。
ターゲティングな不十分なまま広告を打っている
広告配信時に欠かせないことは、ペルソナ設定、ターゲット層の明確化です。ターゲットが不明瞭なまま、あいまいな広告を展開しても、誰の心にも刺さらず予算の無駄使いになってしまいます。
また、広告を見て期待したユーザーがたどり着きやすい、CVに直結する“場”を、きちんと用意しておくことも大切です。
しっかりとターゲティングを行った上で広告を打ち、集まったユーザーを確実に購入ページへと誘導する。これがCVRを向上させる一番の早道になります。
市場環境の変化に対応できていない
季節は冬なのに、夏向けの商品やファッション用品をCVの対象としていては、いつまでたってもCVR向上は望めません。追いかけても仕方がないところを狙っても結果が出ないのは当然で、CVR施策は短いタームで都度見直す必要があります。
季節だけでなく、一過性の流行商品や開催が終了したイベントなどがCVRの対象に含まれていないか、早急に見直しましょう。
CVR(コンバージョン率)を改善する方法
CVRを改善する方法はいくつもあます。自社で取り組めそうな改善内容にぜひ着手してください。
Webサイトのトップページを見直す
自社サイトトップページのファーストビューエリアは、サイトを訪れたユーザーが真っ先に目にする部分です。ここにユーザーが知りたい情報がしっかり網羅されているか、まずは見直してみましょう。
「どのような商品があるのか」「どんな企業なのか」を理解すると、ユーザーは安心してサイト内の巡回を始めてくれます。逆にこうした情報がなければ、早期離脱につながりかねません。
サイドカラムやフッターなどのCVポイントを改善する
サイト内のどのページからでもアクセスできるサイドカラムやフッターは、軽視できないコンテンツです。
この部分が充実していなければユーザーの取りこぼしが発生してしまうため、多くの企業がCVにつながる導線を設置しています。
サイドカラムにホワイトペーパーのダウンロードアイコンを追加する、グローバルナビゲーションに「お買い物かご」を設置するなど、少しの工夫がCVR向上に貢献してくれます。
EFO(エントリーフォーム最適化)を行う
EFOとは、ユーザーが購入やエントリーなどのフォームの入力作業を行う際のストレスを軽減し、途中で離脱してしまわないようにする、いわゆる「カゴ落ち」を防ぐための施策のことです。
なかでも近年注目を集めているのが、チャットボットをフォームに組み込むことで入力の手間を省き、ユーザーの好感度を高める効果が得られるというもの。
CVR向上に特化したチャットボット「qualva」は、親しみやすいデザインと丁寧なアテンドにより、ユーザーに負荷をかけることなく自然にCVまで導きます。
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まとめ
企業が求める“ゴール”にユーザーをたどり着かせることができた確率を示すCVR。さまざまな条件によってその平均値は異なりますが、自社にとっての最適値をはじき出し、その数値を常に追い続ける努力は不可欠です。
CVRの管理、最適化は、必ずしも人の手で行わなくてはならないものではありません。CVR向上を得意とするツールも次々に登場しています。ぜひ最新の情報を手に入れつつCVRの改善に取り組んでみてください。
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